いつもご覧くださりありがとうございます。溝口将太です。
2023年3月18日(土)に『相鉄・東急 新横浜線』が開業しました。前回のブログでは新綱島駅周辺を取り上げたのですが、思った以上の反響をいただいており嬉しく思っています。御礼申し上げます。
そして読者でもありリアル友人から「羽沢横浜国大も挙げてよ」と言われてしまったのでこちらもお伝えすることにしました。みなさんの暇つぶしのお相手になれば幸いですが、結論として今はちょっと不便さを感じるが今後は大きく発展することが予測されるエリアです。
それでは今回のブログ、『羽沢横浜国大駅ってどんなところ?』をテーマにいってみたいと思います。
羽沢横浜国大駅 開業は2019年11月30日
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
まずは羽沢横浜国大駅そのものから見てみましょう。
相鉄線とJR線の共同使用駅だがJRの窓口は設置されていない
羽沢横浜国大駅…相鉄・東急 新横浜線の開業により注目度も飛躍的に高まっている駅ですが、こちらは東急ではなくJR線との乗り入れ駅となっているので、相模鉄道とJR東日本の駅となっています。
「相鉄・JR直通線」と聞いたことある方は多いでしょう。相鉄線にとっては実質的に相鉄新横浜線の先行・部分開業とも言える位置づけです。
しかし駅の外観を見るとJRらしさはほとんどありません。これは共同使用駅ながらも駅の運営管理は相鉄側が行っているため。なのでJRの窓口(みどりの窓口含む)は設置されていません。
余談ですが羽沢横浜国大駅でJRの特急券などを購入したい場合、もっと言えばみどりの窓口を利用したい場合…羽沢横浜国大発に限り、武蔵小杉駅(JR東日本)のみどりの窓口をご利用になる場合に限り無賃で送迎を行う取り扱いを行うとしています。詳細はこちらをご参照ください。
まぁ個人的にはここは早急に改善してほしいところですね。無賃送迎とはいえ武蔵小杉まで行くのは大変です。
開業日は2019年11月30日。この日は新宿駅のホームにたまたまいましたが、相鉄車両12000系による「相鉄線直通 海老名」(だったかな?)という行先表示を見たときは感慨深いものでした。
羽沢横浜国大駅の構内
羽沢横浜国大駅の構内を見てみましょう。全体的にシンプルかつモダンな雰囲気です。悪く言えば何もない駅ですが、今後の発展を感じさせてくれる駅でもありました。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
改札前に自販機と待合スペースがあります。自販機は飲み物とちょっとした食べ物があるのでここで調達することは可能です。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
全体的に明るく居心地の良い空間です。お伝えしている通りJRの窓口はありません。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)/出典:相模鉄道
改札内も同様にモダンな空間が広がっています。ホームは地下1階なので下に降ります。
画像右:駅ホーム/画像左:JR線直通方面と新横浜方面を見る
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
地下1階のホームです。コンクリートがむき出しな部分もありますが駅舎同様にシンプルな印象です。
JR東日本 E233系電車(7000番台)
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
横浜市内に埼京線(の車両)がやってくる…という直通運転開始から不思議な感覚ですが、羽沢横浜国大は相鉄線とJR線の境界駅なのでJR線方面列車は乗務員交代が行われます。
そのため、新横浜方面へ向かう列車よりも駅に停車する時間は少々長めです。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
停車駅案内を見ると改めてすげー鉄道ネットワークが形成されたことを実感させられます。
駅案内表示・車両行先表示の「種別」表示を色分け それでもちょっとわかりづらい?
SNSでも話題の電光掲示板
駅の電光掲示板での案内表示がわかりづらいとSNSでも話題になりました。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)/出典:相模鉄道
こちらが電光掲示板に表示されている行先案内ですが、話題になったのは「各停 川越」と「各停 川越市」の表示。これはとある土曜日に撮影したものですが、確かに初見殺し感満載ですね。
(私なんか「川越」と「川越市」ってどういうこと??って感じるタイプですwww)
一番大事なことを先に申し上げると、川越駅にはどちらでも乗り換えなしで行くことができます。
せっかくなので掘り下げてみましょう。この場合、種別表示が緑色の「各停 川越」がJR線直通列車(次の停車駅はJR線 武蔵小杉)、ピンク色の「各停 川越市」は東急東横線直通列車(次の停車駅は新横浜)となります。
「各停 浦和美園」は種別表示が水色ですが、これは東急目黒線に直通していることを示しています。
まぁ個人的にはもう少し情報量を増やした方がいいと思っています。例えば「JR線直通 各停 川越」などです。しかしそれは表示スペースの都合上難しいでしょうから、とりあえず種別表示が緑色はJR線直通と覚えておけば大丈夫です。東横線・目黒線は乗り間違えても先でリカバリーできます。
参考
直通列車の駅案内表示・車両行先表示について:相鉄線公式HP
羽沢横浜国大駅の種別表示
緑色=JR線方面に直通
ピンク色=東横線方面に直通
水色=目黒線方面に直通
「各停 川越」と「各停 川越市」 どっちが先に「川越」に着く?
話題の「各停 川越(7時51分発)」と「各停 川越市(7時55分発)」ですが、先に「川越」に到着するのはどちらでしょう?
「各停 川越」行きは7時23分に始発駅・湘南台を、「各停 川越市」行きは7時20分に始発駅・海老名を出発している列車ですが、「乗り通す人いねぇだろ」というのが最初に感じた印象です。
また、これらは土日・祝日ダイヤなので比較すること自体がマニアックと言えるかもしれませんが、せっかくなので見てみましょう。
ちなみに「川越」はJR線と東武鉄道(東武東上線)の駅で、「川越市」は東武鉄道の駅です。「川越」と「川越市」は隣駅の関係ですがちょっとわかりづらいですね。
「各停 川越」行き列車 羽沢横浜国大を7時51分に発車
まずは先に出発するJR線直通列車ですが、羽沢横浜国大を7時51分に発車。JR線に入り次の停車駅は武蔵小杉。そのあとは西大井・大崎・恵比寿・渋谷・新宿…と湘南新宿ライン・埼京線・川越線の各駅に停車し、9時35分「川越」に到着します。
運賃は現金ベースで1,340円です。
「各停 川越市」行き列車 羽沢横浜国大を7時55分に発車
出典:Yahoo!路線検索を元に加工
一方の東横線直通列車は4分後の7時55分に羽沢横浜国大を発車。そのまま相鉄新横浜線を走り次の停車駅は新横浜。新横浜から東急新横浜線、日吉からは東急東横線へ直通運転。渋谷まで急行となります。
渋谷から東京メトロ・副都心線、和光市から東武東上線へと直通しますが、これらはすべて各駅停車として運転。「川越」着は9時36分です。
運賃は現金ベースで1,220円です。
結果 所要時間・運賃ともに東横線直通「各停 川越市」行き列車が優勢
到着時刻は1分だけJR線直通「各停 川越」行きが早いですが、所要時間(乗車時間)は東横線直通「各停 川越市」行きの方が短いですね。
運賃も考慮すると、まぁ結果としてはほぼ誤差ですが東横線直通「各停 川越市」行きの方が利便性は高いようです。もし乗り通す方がいらっしゃるのなら好きな方でいいと思います(笑)
結果
「各停 川越」行き⇒「羽沢横浜国大」7時51分発・「川越」9時35分着/運賃は1,340円
「各停 川越市」行き⇒「羽沢横浜国大」7時55分発・「川越」9時36分着/運賃は1,220円/「川越市」9時38分着
ちなみに最速は…
7時51分発「各停 川越」行きに乗車し池袋で降車⇒池袋8時44分発の東武東上線「急行 森林公園」行きに乗車
「川越」9時17分着/運賃は1,150円
相鉄・JR直通線 いずれ次の停車駅は「鶴見」になる?
2023年4月現在、羽沢横浜国大からJR直線に乗車すると次の停車駅は武蔵小杉です。
JR直通線のことをJR線内では「相鉄・JR直通線」と案内されるのでここからは同様に記します。広大な鉄道ネットワークが形成されたのは事実ですが、とある駅が取りこぼされてしまっているのです。
それが「鶴見」(あるいは新川崎も)。
相鉄・JR直通線は鶴見を経由する迂回ルート
出典:鉄道・運輸機構を元に加工
羽沢横浜国大ー武蔵小杉を地図上で比較すると、相鉄・東急直通線(相鉄・東急 新横浜線)はほぼ真っ直ぐに繋がっていることがわかりますが、相鉄・JR直通線は鶴見を経由して武蔵小杉とかなり迂回していることがわかります。
その証拠に15分以上ノンストップであることからもかなり特殊な一例であることが伺えます。首都圏においては15分以上ノンストップで運転する普通列車が皆無だからです。
鶴見は京浜東北線・鶴見線の駅 東海道線/横須賀線/湘南新宿ライン/相鉄・JR直通線はホームが存在しないので通過
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
鶴見駅ホームを横目にみながら武蔵小杉へ向かうのも特徴と言えます。まぁ新川崎も同じようなことが言えますが…。
しかし面白いことに停車駅として存在しない鶴見が武蔵小杉よりも運賃が安く設定されているのです。下の画像をご覧ください。
羽沢横浜国大ー鶴見の運賃が180円 新川崎が230円(2023年4月現在)
羽沢横浜国大駅でJR線の運賃表を見てみます。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
羽沢横浜国大ー武蔵小杉の運賃が320円に対し、途中通過する鶴見・新川崎の方が安く設定されています。特に鶴見の180円はインパクトが大きいですね。
新川崎は横須賀線/湘南新宿ラインの停車駅 相鉄・JR線直通は貨物線の線路を使用するためホームがない
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
武蔵小杉から戻るように横須賀線に乗車すれば次の停車駅が新川崎ですが、鶴見はちょっと話が変わってきます。もう一度運賃表を見てみます。
現状、羽沢横浜国大からJR線のみで鶴見へ向かうには、まず武蔵小杉に出るのは確定(次の停車駅が武蔵小杉のため)。
しかしそこからが面倒で、横須賀線で横浜⇒京浜東北線、もしくは南武線で川崎⇒京浜東北線と乗り継がないと鶴見駅で降りることができません。
(浜川崎を経由するルートもありますがここでは除外します)
南武線乗り換えはめんどくさいので横須賀線ルートを推奨しますが、ハッキリ言ってどちらも馬鹿馬鹿しいですよね。一度横目に通過した駅に行くのにどれだけ迂回させるのか…最早ネタですよ(笑)
こうなると相鉄線 新横浜⇒横浜線 東神奈川⇒京浜東北線、もしくは相鉄線 西谷⇒横浜⇒京浜東北線という案も浮上しますが運賃がだいぶ変わってしまいます。どうやっても倍以上ですね。
実は2023年3月13日、「鶴見駅中距離電車停車等推進期成会」という市民団体がJR東日本の本社出向き、「相鉄・JR直通線を鶴見駅に停車させてほしい」と要望申し入れを行いました。
鶴見は京浜東北線(と鶴見線)のみが停車する駅ですが、貨物線も含めると鉄道の要衝と言われている場所でもあります。新たなホーム新設は難しいと考えますが、川崎・蒲田・品川・東京方面へのアクセス向上のためにも鶴見駅新ホームの実現は期待したいところです。
次のページでは羽沢横浜国大駅周辺を見てみましょう。道路ネットワークは意外と充実?特急「湘南」の通過が見れるスポットも。