国土交通省直轄区間は無料区間
中部横断道には2者による管轄区間が存在します。1者が東名高速や中央道などと同じNEXCO中日本の管轄区間、もう1者が国土交通省(つまり国)の管轄区間です。
この国土交通省の管轄区間が国直轄区間として無料区間となっています。2021年8月21日現在でも富沢IC~南部IC・下部温泉早川IC~六郷ICの両区間が無料区間となっています。
今回、南部IC~下部温泉早川ICが開通することにより、富沢IC~六郷ICが無料区間として走行できるようになるわけです。
本線上には「富沢本線料金所」と「富士川本線料金所」が設けらており、有料区間と無料区間が区別されています。
ループ走行は可能だが高速代はその都度発生
東名・新東名のJCTを利用してUターン…例えば東名高速・横浜青葉ICー三ヶ日JCTー新東名高速・御殿場JCTー東名高速・厚木ICというルート。とんでもないルートだと思いますが、仕組み上では高速料金が横浜青葉ー厚木の区間分で済んでしまうという例です。
これは同区間の本線上に料金所が存在しないこと、高速を降りずにSA・PA巡りをしていたら偶発的に発生してしまった、行きと帰りのICを同じにしてしまいETCゲートのバーが開かなかった…などという実例が過去にありました。まぁ今でもあるでしょう。
このような場合は一般レーンで事情を申し出て正規の料金を支払うのが当たり前なのですが、中部横断道で東名・新東名と中央道が繋がることでお得なループ走行ができるのではないかと考える方もいらっしゃると思うので先にお答えしておきます。
残念ながらお得なループ走行は不可能です。
理由は中部横断道の無料区間の存在です。「無料なのに?」と思われるかもしれませんが、「無料区間があるからこそ」という皮肉な結果になっています。
それが上で述べた「本線料金所の存在」です。本線上の料金所を通過するので、そこで高速代が一度清算されることになります。
一例を挙げると、横浜青葉IC~富沢本線料金所が4,050円(日中のETC料金)、無料区間を経て富士川本線料金所~横浜青葉ICが4,500円(日中のETC料金・中央道経由)です。
まともにループ走行をすると8,000円以上の高速代が発生するということです。
まとめ
結び
実は中部横断道は分断されており、長野県の八千穂高原IC~佐久小諸JCT(上信越道と接続)で国直轄方式の無料区間として機能しています。距離は23.1㎞です。
本来は中央道との重複区間を経て、山梨県の長坂JCT(計画)~八千穂高原ICが整備・開通してようやく中部横断道の完成となります。つまり静岡県ー山梨県ー長野県が結ばれて完成ということですね。
この3県の交流が盛んになるのは文化面・流通面でも大きな効果が得られると思うので早期開通を望みたいですね。
参考出典リンク集
NEXCO中日本:https://www.c-nexco.co.jp/corporate/pressroom/news_release/5181.html
NEXCO中日本ドライバーズサイト:https://www.c-nexco.co.jp/
ドライブコンパス(高速料金検索):https://dc.c-nexco.co.jp/dc/DriveCompass.html#stt_iptTtl
Wikipedia:中部横断自動車道