いつもご覧くださりありがとうございます。溝口将太です。
2023年10月25日、スバルから新しいSUVが発売されました。新型『レヴォーグ レイバック』(以下:レイバック)。
既存のSUVラインアップとはちょっと違った存在感。蓋を開けてみるとそれは”都会派へ全振りされたSUV”でした。
都会派SUV…このカテゴリーの代表格はトヨタ「ハリアー」が挙げられると思いますが、世の中には広く浸透しているカテゴリーです。
それほどSUVというカテゴリーは人気が高く、求められる性能も多岐に渡っているとも言えるのです。
スバルで言えば「レイバック」は「クロストレック」と「レガシィ アウトバック」(以下:アウトバック)の間を埋める存在。
(フォレスターは世界観が若干異なるので今回は除外します)
レイバックの特徴
グレードは「Limited EX」のみ
車両価格は3,993,000円
最低地上高200㎜を実現
ハーマンカードンサウンドシステムを標準装備
X-MODEは未搭載
新型「レイバック」から見るスバルの狙いは、おそらく新規顧客の開拓・獲得。
果たして新規顧客を得ることができるのか?そんな新型「レイバック」をご紹介したいと思います。
更新履歴
2023年11月15日:当ブログ記事公開
2024年3月10日:写真ギャラリー刷新
レイバックとレヴォーグのスペックを比較
姿形を見ればわかる通り、「レイバック」は「レヴォーグ」がベースとなっています。
「インプレッサ」に対する「クロストレック」、あるいは「レガシィ ツーリングワゴン」に対する「レガシィ アウトバック」と重ねる方もいるかもしれません。
そこでベースとなるレヴォーグとの比較から始めてみたいと思います。
以下は「レイバック(Limited EX)」と「レヴォーグ(GT-H EX)」のスペック比較表です。
項目 | レイバック (Limited EX) |
レヴォーグ (GT-H EX) |
レヴォーグ比 |
---|---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 4770×1820×1570 | 4755×1795×1500 | 全高+25/全幅+25/全高+70 |
ホイールベース(mm) | 2670 | 2670 | - |
タイヤ・ホイールサイズ | 225/55R18 98V | 225/45R18 91W | 扁平率+10% タイヤの外径が大きい |
PCD(mm) | 114.3 | 114.3 | - |
タイヤ銘柄 | ファルケン「ZIEX ZE001A A/S」 | ヨコハマタイヤ「BluEarth-GT AE51」 | レイバックはオールシーズンタイヤ |
トレッド[前/後](mm) | 1560/1570 | 1550/1545 | +10/+25 |
最低地上高(mm) | 200 | 145 | +55 |
最小回転半径(m) | 5.4 | 5.5 | −0.1 |
車両重量(kg) | 1600 | 1580 | +20 |
乗車定員(名) | 5 | 5 | - |
燃費(WLTCモード) | 13.6km/L | 13.5km/L | +0.1km/L |
ハーマンカードンサウンドシステム | 標準装備 | メーカーオプション | +110,000円~ |
車両価格 | 3,993,000円 | 3,800,000円 | +193,000円 |
機種・ブラウザによっては見づらいかもしれません。申し訳ありません。
個人的に気になる部分をピックアップしてみました。これらを根拠に述べてみたいと思います。
エンジンスペック・リニアトロニックの設定は両車共通です。
燃費の差は誤差のようなもの。運転する人によって結果は異なると言えるでしょう。
ただしクルマの性格上、レイバックの方が燃費走行の意識は高まると思います。
レヴォーグと比較してみて 第一印象は「丸くなったレヴォーグ」
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
”リアルスポーツツアラー”をテーマに生まれたレヴォーグ。その性能はスポーツカーのようなワゴン。
見た目もガンダムチックで、そのスポーツ性能をより高いレベルで具現化しているのが「STI Sport」系統と言えます。
ところがレイバックの第一印象は「丸くなったレヴォーグ」でした。
「STI Sport」のような過激さをイメージすることは難しい…ということはベースとなっているのは「GT-H EX」であることがわかります。
そのため、比較表には「GT-H EX」のスペックを記載しました。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
細かいことですがサイドミラーの形状も若干差別化されていました。
レヴォーグよりも少しだけ大きいレイバック
レヴォーグと比較する上での最大の特徴は、最低地上高200㎜を実現させていることでしょうか。
レヴォーグ比+55㎜です。これはスバルがSUVとしての最低地上高200㎜を実現させるための設定だそうです。
それに伴って全高が+70㎜となっています。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
全長と全幅も大きくなっていますが、これはボディ周りの樹脂パーツのクラッディングによるものです。
トレッドの拡大など機能面を考慮していると考えられますが、ほぼ外観上の理由でしょう。
樹脂パーツはダイヤモンドパターンのシボ加工が施されていることがわかりますが、空力というよりも傷などの耐久性重視でしょうか。
最小回転半径がレイバックが-0.1mというのは素晴らしいですね。誤差の範囲とはいえ、レイバックの方が数値上は小回りが利くということです。
装着タイヤの銘柄とサイズ
装着タイヤの銘柄
レイバックはクロストレックと同じファルケン「ZIEX ZE001A A/S」が採用されています。
オールシーズンタイヤです。しかし「スノーフレークマーク」がないので冬用タイヤ規制(スタッドレスタイヤやスノータイヤを装着する規制)の道路は走れません。
純正タイヤを比較してもレヴォーグはスピードレンジが高く、レイバックはロードインデックスが高いことがわかります。
レイバックが都会派SUVであることを示しているとも言えますね。
レイバックの方が誤差レベルとはいえ高燃費なのは、タイヤの差によるものだと思います。
タイヤサイズ
レイバックのタイヤサイズは225/55R18。
レヴォーグは225/45R18なので、比較するとレイバックの方が扁平率が10%高いです。
乗り心地重視にセッティングされていることは間違いないでしょう。
レイバックはトレッドも若干拡大させてますね。レヴォーグらしい走行安定性をキープさせていると思います。
レイバックの方がタイヤの外径が大きい
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)
上記と重なりますがレイバックの方が扁平率が10%高いです。つまりタイヤの外径が少し大きく厚みが増しているということ。
細かい部分ですが、レイバックとレヴォーグのタイヤ・ホイールサイズを比較するとレイバックの方がタイヤの外径が大きいことがわかります。
その分乗り心地もレイバックの方がマイルドに感じられるでしょう。
レイバックはハーマンカードンサウンドシステムが標準装備
個人的にコレが一番のトピックスなのではないかと思っています(笑)
アウトバックですらメーカーオプション扱い(しかも特別仕様車以外は抱きかかえ)の「ハーマンカードンサウンドシステム」が標準装備です。
レヴォーグ(GT-H EX)でも年次改良を機にメーカーオプションで設定されている(110,000円~)ようですが、差額はだいぶ埋まってしまいそうですね。
車両本体価格について
改めて車両本体価格だけを抽出してみます。
項目 | レイバック (Limited EX) |
レヴォーグ (GT-H EX) |
レヴォーグ比 |
---|---|---|---|
車両価格 | 3,993,000円 | 3,800,000円 | +193,000円 |
機種・ブラウザによっては見づらいかもしれません。申し訳ありません。
レヴォーグがD型に年次改良を経て、グレード展開がアイサイトX標準装備のみに整理されました。
筆者撮影(撮影機材:iPhone14 Pro Max)/出典:スバル
これは超広角の単眼カメラを追加した3眼タイプの最新バージョンとアイサイトXの組み合わせ。
2023年11月現在では最新のアイサイトということになります。
しれっと値上がりしていますが…。
レイバックの車両価格は3,993,000円。レヴォーグ(GT-H EX)と比較して193,000円高くなっています。
もちろんレイバックのアイサイトも最新バージョン。
レイバックは「ハーマンカードンサウンドシステム」が標準装備品されているので、実質的な差額は83,000円となります。
最低地上高200㎜・乗り心地重視と思われるタイヤ・角が取れたエクステリア・落ち着いたインテリア・ハーマンカードンの標準装備…などを見てみると、レイバックは「丸くなったレヴォーグ」と感じました。
次のページではレイバックのエクステリア/インテリを見てみます。
オンライン見積りの結果も掲載しています。
SUV3兄弟を比較⇒3ページ目