いつもご覧くださり、ありがとうございます。溝口将太(みぞしょー)です。
最初に言いたいことだけ言わせてください。
半年前に出して欲しかった!!!!!!!!
なんのこっちゃ?と思われるかもしれませんが、ブログ記事タイトルにあるようにスバル『クロストレック ストロングハイブリッド』がいよいよ登場・発売されます!
クロストレックのストロングハイブリッド(クロストレック S:HEV)。私にとって身近な場所では恵比寿のショールーム「SUBARU STAR SQUAR」に実車が展示されていました。
今回のブログ記事では『クロストレック S:HEV』を展示車とスバル公式HPを用いて私なりの視点でご紹介したいと思います。
クルマ選びの参考になれば幸いです。
スバル:クロストレック(展示車両)
グレード:Premium S:HEV EX
ボディカラー:マグネタイトグレー・メタリック
内装色:ブラック
装着メーカーオプション:アクセサリーコンセント/本革シート/サンルーフ/ルーフレール
アプライド:B型
今回のブログ記事では1ページ目に誰もが目に留めるであろうトピックスを紹介し、2ページ目以降にエクステリア・インテリア、3ページ目にスペックなどをまとめています。
内容にかなりボリュームがあるので電車移動中など暇な時にご覧ください。可能な限り調べてまとめました。
当ブログ記事の構成
筆者撮影機材
iPhone14 Pro Max
撮影日:2024年10月21日
撮影には安全を最優先しております
更新履歴
2024年10月22日:当ブログ記事公開
2024年10月23日:文章構成の若干の変更
2024年10月24日:参考ブログ記事のリンクを追記
スバル『クロストレック』に待望のストロングハイブリッドモデルが追加!
まずスバルが新開発したストロングハイブリッドの大きな特徴は以下の通りになります。
スバルのストロングハイブリッド「S:HEV」
トヨタ自動車のハイブリッド技術「THS」を活用したハイブリッドシステム
トランスアクスルはスバル専用設計
エンジンは2.5L水平対向4気筒直噴NAエンジン(FB25)
プロペラシャフトで後輪を直接駆動
シンメトリカルAWD/フルタイムAWD
状況に応じてFWD走行も可能
航続距離(ワンタンク)1000キロ達成を目指す
中身を掘り下げていきましょう。
「クロストレック e-BOXER(マイルドハイブリッド)」を簡単におさらい
最初に少しだけおさらいをしておきましょう。
現行の『クロストレック』は2022年9月にワールドプレミアを迎え、2022年12月に国内仕様が発表されました。
グレードは「Touring」「Limited」。
パワートレインはどちらもFB20型2.0L水平対向4気筒エンジン+モーターの「e-BOXER」と呼ばれるマイルドハイブリッドです。
それぞれAWDとFWDが選択可能という構成に。
2024年9月に年次改良が施されアプライドB型に。主にインフォテインメントシステムの充実化が図られました。
スバルの「e-BOXER(マイルドハイブリッド)」
従来の「e-BOXER(マイルドハイブリッド)」
出典:スバル
2.0L水平対向4気筒直噴NAエンジン
1モーター式のハイブリッド(マイルドハイブリッド)
パラレル式ハイブリッド(エンジンが主体でモーターはあくまでサポート)
総電力量0.56kWhのリチウムイオンバッテリー
ほんの少しだけEV走行が可能
インプレッサとクロストレックはFWD/AWDの選択肢あり
今後も「Touring」「Limited」は併売されます。
個人的には決して嫌いではなく、マイルドハイブリッドとしての狙いやメリットも十分理解できたつもりですが、やはり燃費は「HEV」としてのイメージからは物足りないのも事実でした。
「Touring FWD」を三井のカーシェアーズさんで借りてロングドライブを愉しんでいます。思ったよりもずっとよかったので気になる方はぜひ。
現行のクロストレックに❝追加グレード❞として登場するストロングハイブリッド
そして今回のストロングハイブリッド…2024年10月17日に国内正式発表&先行予約を開始。2024年12月に正式に発売される“追加グレード”という扱いになります。
追加されるグレード名は「Premium S:HEV」と「Premium S:HEV EX」。
駆動方式はAWDのみ。アプライドはB型です。
スバルのストロングハイブリッド「S:HEV」
新開発の「e-BOXER(S:HEV)」
出典:スバル
ざっくりとシステムの概要をまとめると以下のようになります。
シリーズ・パラレル式(走行状態により、エンジンとモーターを適切に使い分ける。スプリット式とも)
2モーター式のストロングハイブリッド
2.5L水平対向4気筒直噴NAエンジン搭載
駆動方式はAWD
後輪はプロペラシャフトで駆動力を直接伝達
電制クラッチによる締結の切り離しでFWD走行あり
荷室フロア下に総電力量1.1kWhのリチウムイオンバッテリー
発進・低速時はEV走行が可能(実燃費向上に期待)
駆動方式はAWD しかし状況に応じてFWD走行も可能に
「S:HEV」の駆動方式は「フルタイムAWD」としていますが、フタを開けてみるとなかなかユニークなシステムです。
というか2024年10月現在では世界唯一のシステムで、スバルとしても当然初のシステムを採用しています。
まずスバルファンに朗報と言えるのが「シンメトリカルAWD」は健在だということ。
出典:スバル
水平対向エンジン+トランスアクスル+リチウムイオンバッテリーは左右対称になるよう配置。
さらに細かいことを言うと、水平対向エンジン+専用設計のトランスアクスルは縦置き配置となっています。
ユニークなのは、THSとは異なりプロペラシャフトでエンジン・モーターの駆動力を後輪へ伝達する「機械式AWD」を採用している点です。
トヨタのハイブリッドシステム「THS」のAWD(4WD)はリアにもモーターを搭載した「E-Four」が思い浮かぶかもしれません。
トヨタ RAV4「THS E-Four」
出典:YouTube/トヨタ自動車
一例として私の弟が所有している「RAV4 ハイブリッド」を挙げていますが、これはリア側にもモーターを搭載することでリア駆動を独立制御できる特徴があります。
機械的には繋がっていないので「電気式4WD」と言われますが、システムが必要と判断した時に後輪を駆動させる「スタンバイ式」とも言えるのです。
一方スバルは、エンジン・フロントモーターの駆動力をプロペラシャフトを用いてリアへ伝達する「機械式AWD」。リアモーターは搭載されていません。
スバル「S:HEV」のAWDシステム
出典:スバル
構造上では旋回性能を少し損なうかもしれませんが、フルタイムAWDを可能にすることで常に安定した走りが魅力です。
しかし燃費性能も無視はできないので、システムがAWD不要だと判断している時は、電子制御クラッチによりプロペラシャフトの締結は切り離されFWD走行になるようです。
水平対向エンジン+スバル版THS+FWD走行も可能なシンメトリカルAWDという世界唯一のパッケージとなっています。
では常時全輪駆動(フルタイムAWD)で走りたい場合はどうするか…SIドライブをSモードにすれば常時AWDとなるようです。
「X-MODE(2モード)」も継続採用されており、こちらもAWDとなります。
シンメトリカルAWD/フルタイムAWD
プロペラシャフトを用いた機械式AWD
AWD性能が必要としない場面ではFWD(前輪駆動)に切り替わる
ステアリング操作や路面状況の悪化を検知すると即座にAWDに戻る
SモードやX-MODEを使用する時は常時AWDになる
スバル初のシステムかつ世界唯一のストロングハイブリッドシステム
「常時全輪駆動で走りたければ、SIドライブをSモードでどうぞ」ということでしょうね。
スバル車としてはダントツな燃費を実感しながら、Sモードによる安定かつスポーティーな走りを高次元で愉しめそうです。
スバルはシンメトリカルAWD・フルタイムAWDを守り抜いたということですね。
燃料タンクは63Lに! 計算上はワンタンク1000キロ超えが可能に!?
出典:スバル/筆者撮影
もしかするとコレが一番インパクトが大きいトピックかも…と個人的には思うのですが、資料によるとストロングハイブリッドではPCU(パワーコントロールユニット)を荷室フロアからエンジン上部に配置変更したことで、燃料タンクを従来の48Lから63Lに拡大したそうです。
リアモーターが搭載されていないことも大きいと思われます。
「S:HEV」の燃費性能が従来比(マイルドハイブリッドe-BOXER・AWD)で約20%向上しているとされているので、単純計算ではワンタンク1000キロを超える航続距離が実現できたことになります。
燃費比較
Limited AWD:15.8㎞/L(WLTCモード)
Premium S:HEV EX:約18.9㎞/L(WLTCモード)
航続距離:18.9㎞×63L=約1190㎞!!!!
これは上手に走るとホントにワンタンク1000キロ超えるかもなぁ。燃費チャレンジやりたい!!
グレード名に注目 ついに「アイサイトX」が選択可能に
追加されるグレードの1つ「Premium S:HEV EX」。ポイントは「EX」。
これは「アイサイトX」を示すグレード。ついにクロストレックにも「アイサイトX」が搭載されることになります。
私の相棒「レイバック」にも搭載されていますが、これがまぁ便利。
アイサイトXは高速道路・自動車道専用道路で使える追加機能というに認識ですが、主な機能は以下の通り。
「アイサイトX」の主な機能
渋滞時ハンズオフアシスト
渋滞時発信アシスト
カーブ前速度制御
料金所前速度制御
アクティブレーンチェンジアシスト
私は極力運転支援には頼らず運転していますが、気が抜けた時に使ってみると毎回感動させてもらっています(笑)
アイサイトXの使用感はこちらのブログ記事をご覧ください。
展示車両には「スマートリアビューミラー」は見受けられません。プレカタログにも記載はないのでメーカーオプションの設定がないのでしょう。
こんなスバル車をスバルファンは待っていた…かも
筆者撮影
「スバル車に燃費を求めるのは野暮」みたいな空気は今でもあると思います。
しかしそれは過去の話になるのかもしれません。
燃費はスバル車最高(たぶん)でワンタンク1000キロ超えを実現!?
トヨタのTHSをスバル流にチューニング(走りも期待!)
適度なボディサイズで取り回し良好(視界も良好)
最高峰運転支援システムの搭載(アイサイトX)
売れないわけないですよね(笑)
あ、『S:HEV』も一応「e-BOXER」の一員という位置づけのようです。『e-BOXER S:HEV』といったところでしょう。
【要注意】これだけは気を付けて! 選択グレードは「Premium S:HEV EX」1択!!
筆者撮影
最初の方でお伝えした通り、追加されるグレードは「Premium S:HEV」と「Premium S:HEV EX」とあります。
最大の違いは「アイサイトX」の有無になるのですが、プレカタログを眺めると「これは要注意だな…」と思われるところがありました。
それは「Premium S:HEV」では装着できないメーカーオプションが多々あるいうことです。
「Premium S:HEV」の装備内容の一部を抜粋
アイサイトXなし(必然的に12.3インチフル液晶メーターもなし)
ナビゲーション機能なし(メーカーオプションの設定すらなし)
本革シートのメーカーオプション設定なし
サンルーフのメーカーオプション設定なし
特に要注意なのは「ナビゲーション機能なし」です。メーカーオプションの設定すらありません。
つまり、「アイサイトXは要らないけどナビゲーション機能は欲しい」が成り立ちません。「本革シート」「サンルーフ」も「Premium S:HEV EX」でなければ装着することができません。
「Premium S:HEV EX」にはナビ機能が標準装備されています。コレは露骨な販売戦略ですね(笑)
「Premium S:HEV」では標準装備の11.6インチディスプレイの魅力が半減してしまいます。Apple CarPlayやAndroid Autoには対応していると思いますが、“餅は餅屋”でナビゲーション機能は装着することをお勧めしておきます。
『クロストレック S:HEV』を購入するなら「Premium S:HEV EX」にしろということですね。
余談ですが、「Touring」「Limited」のナビ機能はメーカーオプション(88,000円:税込み)です。
ここまでお読みいただければなんとなく『クロストレック S:HEV』というより『スバルのストロングハイブリッド』の概要はご理解いただけたかと思います。
次のページではエクステリアとインテリアをご紹介。ホイールデザインとブレーキ以外は大差はなさそうです。
『クロストレック Premium S:HEV EX』のスペック⇒3ページ目
具体的な数値も記載しています。お時間がある時にどうぞ。