アイサイトは自動運転の領域 これは本当に素晴らしい
アイサイトの進化版アイサイトX
ウソかホントか「アイサイトください」というお客様まで現れるに至った運転支援システムアイサイト。その進化版がアイサイトXです。
具体的には『アイサイトのセンシング機能に準天頂衛星「みちびき」を使った高精度GPS情報と3D高精度地図データを組み合わせることで実現した運転支援システム』で、高速自動車国道や自動車専用道路で使用することができます。
アイサイトが高速道路と判断しなければアイサイトXとしての機能を使用することができませんが、主な機能は以下の5つ。
・渋滞時のハンズオフ走行を実現する「渋滞時ハンズオフアシスト」
・渋滞時の再発進をドライバーの操作なしで行う「渋滞時発進アシスト」
・カーブでも安心して通過してくれる「カーブ前速度制御」
・本線上の料金所をスムーズに通過してくれる「料金所前速度制御」
・車線変更を安心に行ってくれる「アクティブレーンチェンジアシスト」
さらにドライバーに万が一の異常が発生した時の機能として
・ドライバーの万一に備える「ドライバー異常時対応システム」
が備わります。
これはハンズオフアシスト作動中に前方不注意を検知、またはツーリングアシスト作動中に手放し運転を検知した時に作動するシステムです。
もはや高速道路では自動運転の領域だと言いたくなる機能ですね。今回のドライブで試せたのはアイサイトXというよりアイサイトそのものの機能がほとんど。あえて言えば「カーブ前速度制御」と「アクティブレーンチェンジアシスト」がアイサイトXの機能として実感できた程度です。
アイサイトの性能を実感
新東名高速道路を走行中。時間帯からか大型トラックの走行が目立っている場面。無理して追い越し車線を繰り返し走行するのも見栄えがよろしくないのでアイサイトを試してみることにしました。もちろん安全を最大限確認しています。
これは…素晴らしいです。確かにコレに慣れてしまうとアイサイト無しには戻れないかもしれません。
私が走行中の東名は制限速度100㎞/h区間。同乗者もいるので設定速度を95㎞/hに設定。大型トラックの制限速度は80㎞/hなので第2レーンを100㎞/h前後で走行中の普通乗用車の後ろを追従するに。
ステアリングから手を離すとものの数秒で「忠告」されます。この時に片手でもステアリングに手を添えれば忠告は解除、逆に忠告をされてもステアリング操作を行わないと「警告」に代わり、警告音も慌ただしくなります。
実際に試してはいませんが、それでもステアリングに手を添えないとシステムがドライバーに異常が発生したと判断して走行中の車線上にクルマを減速・停止させます。その際、ウィンカーはハザード、同時に連続的にクラクションを鳴らすことにより周囲に異常を報せます。
ではステアリングに手を添えながらアイサイト「ツーリングアシスト」で100㎞/h巡行を愉しみます。前のクルマの速度が少し落ちるとこちらも速度をしっかり落とします。この時、リアブレーキランプは点灯されるので後続車に追突されるリスクも抑えられています。
そして前車の速度が回復すれば100㎞/hまで速度を上げます。この加減速は見事です。熟練のドライバーが運転をしているかのようなアクセル・ブレーキワークで不安感はまったく感じなかったです。
ここは鮎沢PAと足柄SAの間、東名の最高地点は御殿場IC(標高454m)なので東京方面からは上り坂とカーブが連続して続く区間です。逆に東京方面への上り線は東名高速の中でも事故多発地点として認識されている区間でもあります。
ここでアイサイトX「カーブ前速度制御」を試します。
カーブでの走行もお見事。ステアリングに手を添えているだけでクルマはカーブをしっかりトレースしてくれます。スバルではあくまで「運転支援」としていますが、自動運転の領域に片足は踏み込んでいる印象でした。
そしてアイサイトX「アクティブレーンチェンジアシスト」。御殿場ICのちょっと先で速度は約90㎞/h。ウィンカーを出して見るとスムーズに車線変更をしてくれました。
うーん…確かにこれは長距離移動の疲労軽減に大きな効果が期待できそうです。
アイサイトをオフにする方法
「俺はアイサイトに頼らず自分で運転するんだ!」という方も大丈夫。ちゃんとアイサイトをオフにすることができます。
従来のアイサイトはアイサイトユニットにあるプリクラッシュブレーキOFFスイッチを長押しすればオフにできました。しかしレヴォーグ(GT EX)のアイサイトにはそのようなスイッチが見当たりません。
代わりにセンターインフォメーションディスプレイを使ってアイサイトをオフにします。
少々見づらいところもありますが、スライド画像通りの手順を行えばアイサイトをオフにできます。
しかし私が見た限りではこの設定は保存されるわけではなく、エンジンを切った後に再度エンジンをかけるとアイサイトの機能は復活しています。
次のページでは諸費用等のお話をしたいと思います。