いつもご覧くださりありがとうございます。溝口将太です。
元町・中華街から『S-TRAIN』(S-TRAIN1号)に乗車し西武秩父に向かいました。乗車時間は約2時間14分。今回利用したこのS-TRAINは、みなとみらい線・東急東横線・東京メトロ副都心線・西武線へと4社に直通している座席指定列車です。
ちょっとお得に移動できる手段を見つけたので、S-TRAIN利用感想とともにお伝えできればと思います。
なお、今回は元町・中華街から乗車していますが、後述する『東武線西武線まるごときっぷ』は横浜駅で購入・起点となっています。
そのため、みなとみらい線の横浜ー元町・中華街の乗車券を別途往復分購入して利用しました。
S-TRAINとは 座席の指定列車としての運用が前提のデュアルシートを採用
出典:西武鉄道/筆者撮影
最初に『S-TRAIN』について簡単にご紹介しましょう。
S-TRAINは西武鉄道が保有する40000系電車で2017年3月25日にデビューしました。S-TRAIN以外の運用では主に「拝島ライナー」が挙げられます。
S-TRAINとしての運用は平日と土休日では異なり、平日は所沢⇒豊洲(上り)、豊洲⇒小手指(下り)で東京メトロ有楽町線へ直通運転。そして今回のブログで取り上げる土休日が西武秩父⇔元町・中華街(1号・4号のみ)となっています。
ちなみに土休日下りのS-TRAIN3号は元町・中華街⇒飯能、5号は元町・中華街⇒所沢。上りのS-TRAIN2号は飯能⇒元町・中華街となっています。
出典:西武鉄道/筆者撮影
ロングシートとクロスシートを使い分けることができる「デュアルシート」を採用。S-TRAIN時はクロスシートなので座席の指定が前提となっており、乗車券のほかに座席指定券が別途必要になります。
筆者撮影
具体的な車内紹介は後ほど行いますが、40000系電車はロングシート固定部分と車いすやベビーカーの方にも優しい”パートナーゾーン”が設けられているのも特徴です。窓が大きいですね。
ロングシート部分のアームレストが可動式になっておりコンセントも設置されていることがわかります。
S-TRAINのロゴの「S」は上部は秩父沿線の緑を、下部はみなとみらいの青、グレーは渋谷・豊洲をイメージしており、S-TRAINとは”Scene”・”Seat”・”Seamless”を意味しています。
S-TRAIN
平日は所沢⇒豊洲(上り)、豊洲⇒小手指(下り)で東京メトロ有楽町線へ直通運転
土休日は西武秩父⇔元町・中華街(1号・4号のみ)
なお、S-TRAINは「Sトレイン」とも表記されます。
S-TRAINに乗車 元町・中華ー西武秩父を乗り通す
元町・中華街駅のホームでS-TRAINを待つ
お待たせしました。ここからが「S-TRAIN」の乗車記です。早起きしました。
せっかくなので横浜からではなく始発の元町・中華街まで”逆走”することに。横浜駅で東急線の駅員さんに事情を説明してまるごときっぷに入場記録を付けてもらいました。
筆者撮影
もちろん横浜ー元町・中華街の往復分のきっぷも別途購入。アホらしいので真似しないでくださいね(笑)
筆者撮影
元町・中華街駅はドーム状のちょっと変わった雰囲気のホーム。列車案内板には「西武秩父」の行き先表示が。これがS-TRAINです。
筆者撮影
発車時刻は7時01分ですが6時50分過ぎに西武40000系電車のS-TRAINは入線してきました。この瞬間はワクワクしますね。ドアは各車両1つずつの開閉に留まります。ホームドアも連動されているのでここは素晴らしいですね。
全ての停車駅で同様のドア扱いを行うので車内静粛性は常に保たれていました。
S-TRAINに乗車 車内Wi-Fiも完備ながらもコンセントの充実度は今一歩
それではS-TRAINに乗り込みます。私が購入した座席は”S-TRAIN1号 西武秩父行き 6号車8D”でした。予約時に誰もいない車両が6号車だったのでこちらを選択。
筆者撮影
乗り込むとクロスシートが出迎えてくれます。長距離移動をする雰囲気に胸が高まりますね。
筆者撮影
私が座るシートはこちら。コンセントが設置されていますが1口だけなので2人で座る際はどちらか1人が利用可能です。特急車両ほどのシートではないことがすぐに伝わると思います(笑)
特にこのリクライニング不可の直角に近いような背もたれ…後述しますがかなりキツイです。
筆者撮影
シートはリクライニングできませんが意外なことにアームレストは可動式。ペアでシートを利用する都合もよく考えられているのではないでしょうか。
筆者撮影
シートを回転させることでグループ利用も可能。シート下のレバーを踏みながら回転させることができます。しかし現在はコロナ禍のため向かい合っての利用はご遠慮ください(とアナウンスされます)。
筆者撮影
シートピッチは広いとは言えず足元のスペースは通路側の方が余裕があります。ドリンクホルダーは思いのほかしっかりとした造りで少し驚きました。
筆者撮影
S-TRAINにはWi-Fiが完備されています。
ログインも簡単で、使用端末でアクセスしてメールアドレスを登録すれば誰でも利用できます。
筆者による測定結果
気になる通信速度はご覧の通り。YouTubeの視聴や簡単なパソコン作業などは快適に行えるでしょう。
筆者撮影
ただし背面テーブルがないのでパソコン作業には一工夫必要かもしれません。傘フックはあります。
荷物棚は…まぁ普通ですね。
筆者撮影
カーテンが設置されており窓も3分の1程度は開閉できます。
東横特急の停車駅では一瞬停車/池袋は降車専用/飯能で進行方向が変わる
S-TRAINは渋谷方面が1号車で元町・中華街方面が10号車。10両編成で運転されます。
停車駅は元町・中華街ーみなとみらいー横浜ー自由が丘ー渋谷ー新宿三丁目ー副都心線 池袋(降車専用)ー石神井公園ー所沢ー入間市ー飯能ー西武秩父です。
池袋は降車専用駅、横浜とみなとみらいについては下りは降車専用、上りは乗車専用となっています。
池袋が完全降車専用というのは面白いですね。池袋から乗りたければ特急「ラビュー」を使えということでしょうか。横浜方面への乗車は認めて利用促進につなげてもいい気がしますけどね。
お気づきの方も多いと思いますが、東横線内の途中停車駅は自由が丘のみとなっています。他の東横特急停車駅の菊名・武蔵小杉・中目黒は通過。しかし運行のシステム上の理由なのかその3駅についても一瞬だけ運転停車を行いました。完全通過はできないようです。
S-TRAIN1号は元町・中華街を7時01分に発車し西武秩父には9時15分に到着します。なかなかの長時間乗車ですが40000系電車にはトイレが設置されているので困ることはないでしょう。4号車に設置されています。
乗車率の傾向としては東横線内からの乗車は少なく西武線内からの乗車は意外と目立ちました。まぁそれでも空気輸送と言われても仕方のないレベルかもしれません。途中の渋谷では誤乗車が見受けられる場面もありましたが土休日のみの運転なので無理もありません。ちょっともったいないなぁと思い始めました。
筆者撮影
西武秩父に到着する少し手前でパシャリ。S-TRAINは特急型車両ではないのでどうしても窓枠配置は気になるレベル。
西武線の特急やS-TRAINで面白いところは飯能で進行方向の向きが変わるところです。「シートの向きを変える際は他の乗客に注意の上で回転させてください」というアナウンスがありますが、ほとんどの乗客はそのままで進行していました。
筆者撮影
特にダイヤが乱れることなく終点の西武秩父に到着。S-TRAINによる約2時間14分の移動が終わりました。乗車の感想は最後のまとめで記したいと思います。
次のページでは西武鉄道のチケットレスサービスの注意点をお伝えします。言い方が悪いですが、個人的にはイジワルなシステムだと思っています。
東急線ユーザーには嬉しい『東急線西武線まるごときっぷ』のご紹介も。