横浜を通過 遠近分離に伴う「特別扱い」
イブニング・ウィング号の最初の停車駅は上大岡。品川から30分以上ノンストップです。
品川を定刻通り19時45分に発車した「イブニング・ウィング8号」は120㎞/hとは程遠い速度で進行します。ラッシュ時間帯の過密ダイヤになっているので高速運行ができないのでしょう。
それでも京急川崎を過ぎた辺りから速度を増していきます。
川崎の次のターミナル駅は神奈川を代表する巨大ターミナル・横浜。JR線の特急「踊り子」「サフィール踊り子」や寝台特急「サンライズ」ももちろん停車する横浜駅ですが、「イブニング・ウィング号」とJR線の特急「湘南」は横浜を通過します。
この動画は京急鶴見から横浜を通過した場面をアップしたものです。再生時間4分あたりで横浜を通過します。
これは「遠近分離」に基づいた運用で、京急では上大岡以遠の乗客へ快適に移動できるサービスを提供しています。
私はある意味で横浜が特別視されていると思います。そもそも視野を広げて見ると、都市間を結ぶ鉄道ネットワークで東京ー横浜間ほど充実している環境を私は知りません。
「横浜飛ばし」とでも言われそうですが、それだけ横浜を利用する乗客が多いとも言えます。実際に京急で最も乗降客数が多いのは横浜駅で、2位が品川駅、3位が上大岡駅となっています。
しかしこの1位の横浜駅、品川より先の東京方面に向かうために京急からJRに流れている可能性もあります。確かにラッシュ時間帯の京急線は日中の快特と比較すると走りは控えめです。
もしかすると横浜を通過することにより、上大岡以遠ー品川の利用客を逃がさない役割も担っているのかもしれません。
上大岡から先は快特と同じ停車駅になり、同時に追加料金不要で利用できます。
Wi-Fi・コンセント・トイレはなし
厳密には2100形には車内Wi-Fiが提供されているのですが、月額のプロバイダ契約を結んでいる回線にのみ利用可能なWi-Fiです。
コンセントは2100形が登場してから20年以上経過していることもあり設置はされていません。今後も追加で取り付けられることはないと思います。
同様にトイレの設置もありません。品川駅で済ませるようにしましょう。
結び
ウィング号は「モーニング・ウィング号」「イブニング・ウィング号」、快特の座席指定として「ウィング・シート」も展開されるなど確かな進化を重ねています。
直近では「モーニング・ウィング3号」がトイレ付き車両の1000形1890番台との連結で12両編成化したことが記憶に新しいと思います。
間違いなくチケットレスサービスも定着してほとんどの乗客がスマホを提示していました。1000形1890番台がイブニング・ウィング号に就くことがあれば帰宅時にもコンセントが使用できます。できればWi-Fiの提供も煮詰め直してほしいというのが率直な感想です。
今後の発展にも期待値は大です。
参考出典
京急電鉄…https://www.keikyu.co.jp/
京急アプリ…https://www.keikyu.co.jp/ride/keikyu-app.html