快適な車内環境に落とし穴
輻射熱の影響でいつの間にか身体の水分が失われています。しかもエアコンで車内が快適に保ち始めている頃なので過度に汗をかかずに水分を失っていることに気が付かないことも珍しくありません。
長時間・長距離のドライブは同じ姿勢での移動が長く続きます。同じ姿勢が続くと血流が悪くなり体温調整機能が低下すると言われています。輻射熱はフロントガラスやサイドガラスからも発生するので後席よりも前席の方が受けやすいです。加えてエアコンが効いている車内は乾燥しており、体温は上がりながら水分も多く消費していることに気が付かないこともあります。
こまめな水分補給・塩分補給と適度にSA・PA等で身体を動かすことが大切です。
また、後席は前席よりも冷風が届きにくい車種もありますので、後席にゲストを迎えている場合はこまめなケアが重要です。ドライバーに気をつかう人も多いのでこちらから積極的に「体調はどう?」と確認してあげましょう。
万一に備えてクーラーボックスにアイスシートなどを持参すると心強いです。
こまめな水分補給・塩分補給を
車内ではエアコンをガンガン効かせていると思いますが、快適な車内空間と思いきや熱中症・脱水症状に気がつかないことが多いです。トイレ休憩の回数は増えますがこまめな水分・塩分補給を。
— 溝口将太 (@mizoimp) August 9, 2020
当たり前の話ですが、快適な車内でもこまめな水分補給・塩分補給はとても大切です。できればミネラルウォーターや麦茶・スポーツドリンクが望ましいと言われていますが、お茶やコーヒー、炭酸飲料水でも水分は補給できます。
ただ、お茶やコーヒーはカフェインを含んでいるので利尿作用が余計に働きやすくなること、炭酸飲料水は胃腸に刺激を与えやすいこと(一方で疲労物質や老廃物の排出に効果的とも)、特にコーラなどは糖分を多く含んでいるので個人的にはあまりお勧めはしません。
普段の食事からも水分は補給できますのでしっかり食事休憩を設けることも重要です。ドライブで大事なことは同乗者も含めて休憩の遠慮はしないことです。我慢しちゃダメですよ。
こまめな水分補給はこまめな休憩にも繋がります。こまめ水分補給⇒こまめなトイレ休憩⇒こまめなストレッチで熱中症と脱水症状を未然に防ぎましょう。
冷たい飲み物のガブ飲みはNGです。気持ちはわかりますが冷たい飲み物が胃腸に大きな負担を強いられます。すると思わぬところでお腹が痛くなり、高速道路に乗っていようものならそれなりの絶望を味わうことになります。仲間との楽しいドライブが自分との戦いに場転します。胃腸を傷めないために水分補給はこまめに、食事はなるべく温かいものを食べましょう。夏バテ防止策にもなります。ちなみに下痢は熱中症・脱水症状のサインの一つでもあります。
塩分補給は塩飴がお勧めです。疲労回復にもなりますし飴を噛むことによって眠気防止にも効果的です。
私は梅が好きなので「男梅」を重宝しています。効きますよ~(笑)
職業ドライバーの方も要注意
長時間運転する職業ドライバーの方も注意が必要です。
例えば隔日勤務のタクシードライバーは20時間前後を車内で過ごすことになります。お客様の都合を考えて車内温度には気を遣っていると思いますが、それが身体の負担になっていることもあります。ついつい売上に走ってしまい休憩を疎かにしてしまう乗務員も存在します。
駐車環境やトイレの使えるコンビニも決して充実しているわけではありませんので、あらかじめ利用できるトイレを抑えておき、こまめに水分・塩分の補給を心がけてください。
最近のタクシーには前席と後席との間に飛沫感染防止シートが設置されていますが、私の知人が乗客として「クラウン」に乗車した時に冷風が後席に十分行き渡らず熱中症になりかけたそうです。今後はよりこまめな配慮が求められると同時に丁寧な体調管理が求められることでしょう。
画像出典:トヨタ自動車
「JPNタクシー」にはサーキュレーターという装置で冷風を後部座席へ循環させることができます。車内温度を快適に保つことができそうですが「クラウン」にはサーキュレーターがないので後席へ冷風が届かず熱中症を招いてしまう可能性がありそうです。
まとめ
新型コロナウイルスはお盆休みのスケジュールにも影響を及ぼしてしまいましたが、各自で出来る限りの感染症対策と出来る限り余暇を楽しまれていると思います。
今回はクルマでの移動における熱中症対策を簡単にお伝えしましたが、決して無理をせずに楽しい時間を過ごしてもらえればと思います。もし運転中に様子がおかしいと感じたら、すぐに休憩と水分補給、できればアイスシートなどで身体を冷やしてください。軽度の熱中症であれば少し休めば回復します。回復したら温かい食事を摂りましょう。