それはゲストのためのインテリア
それではアルファードハイブリッド Executive Loungeのインテリアを見てみましょう。
フロントインテリア
筆者撮影
ステアリングは本革巻きの4本スポークの「ブラウンオリーブ・アッシュパール木目調」というExecutive Loungeのみに設定されているタイプです。好みは分かれるところでしょうが、本革巻きらしくステアリングの握り心地はしっとりしています。
運転席は8ウェイパワーシート、助手席は4ウェイパワーシート+オットマン。運転席・助手席共に「快適温熱+ベンチレーションシート」でセンタートレイに調節レバーがあります。
シート表皮は「プレミアムナッパ本革」を採用。触り心地はとてもいいのですが、まだ新車相当だからかスーツ姿で座ると若干滑ります。
インパネ周りは合成皮革やソフトパッドが多用されるなど見ても触っても納得のクオリティに仕上がっていますが、メッキでギラギラしている部分もあるので欧州車のような洗練されたインテリアとは言えません。
筆者撮影
ドアアームレストは合皮が使われており質感も高いです。ドアパネルはソフトパッドとハードプラを併用しています。
筆者撮影
シフト周りも「ブラウンオリーブ・アッシュパール木目調」を採用。
エアコンは前席左右・前後独立温度コントロール機能付きのフルオートエアコン。操作にはタッチパネル式を採用するなど先進的な機能を持たせています。その他Executive Lounge専用機能として「ナノイー」を有しています。
ナビは他のグレードにおけるメーカーオプション721,600円の「T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム」がExecutive Loungeでは標準装備となっています。「JBL」とはアメリカの音響機器メーカーですね。
私が実際に利用した車両はナビゲーションシステム自体は同様のものですが、中身が東京2020大会用にセットアップされていたので撮影は控えました。
恥ずかしながら探しまくってしまったのですが、アルファードの後席スライドドアスイッチは頭上のルーフユニットに収まっています。左右独立はもちろんのこと、オープンとクローズも独立式でそれぞれ1秒ほど長押しすれば自動で開閉できる仕様になっています。
地味な操作ですがちょっと慣れが必要かもしれません。
SOSマークのボタンは「ヘルプネット(SOSコール)」で緊急時に使用すればオペレーターと直接繋がります。コネクティッドサービス利用には別途契約が必要です。
リアインテリア
正直運転するのがバカバカしくなるほどゲスト最優先の空間でした(笑)
7人乗りのExecutive Loungeのセカンドシートは「エグゼクティブラウンジシート」という左右独立のキャプテンシートです。前後のスライド以外はオットマンを含めて全て電動操作が可能でヘッドレストは角度調節機能付きの大型タイプを採用。
シート表皮はもちろん「プレミアムナッパ本革」。こちらもスーツ姿だと滑りやすくなっていました。
筆者撮影
フロントシートを身長172㎝の私が適切なドライビングポジションで設定していますが、足元のスペースはもちろん十分です。シートバックポケットはちょっとしたファイルを収納するのに役立ちそうです。
筆者撮影
キャプテンシートの間はサードシートへのウォークスルー機能となっていますが、サイドテーブルを格納しているので幅は狭め。サードシートを頻繁に使用するユーザーにはExecutive Loungeは若干不向きかもしれません。
筆者撮影
アームレスト先端は格納式のドリンクホルダーです。機能性も高くスマホホルダーとしても機能します。
筆者撮影
センターコンソールにAC100V用コンセントがあります。運転席の「AC100Vボタン」をオンにすればセカンドシートで充電をしながらパソコン作業も行えます。
筆者撮影
前席とは独立してエアコン操作が可能です。ルーフはアーチを描くように「LEDルーフカラーイルミネーション」。数種類のカラー設定が可能ですがハッキリ言って要らないと思います(笑)
筆者撮影
サードシートも大型ミニバンに相応しい3名分のスペースを確保。ただし中央に座る人は多少なりとも窮屈かもしれません。贅沢な話ですがやはりアルファードハイブリッド Executive Loungeは6名で超快適に移動するクルマと言えるでしょう。
私が乗りまわしたアルファードにはサードシート中央のヘッドレストは見当たりませんでしたが、カタログに目を通す限りではヘッドレストが付随されています。
それぞれのシートに合わせるようにLED読書灯が設置されています。
読書灯の明るさは3段階で調節が可能 筆者撮影
アルファードハイブリッド Executive Loungeのインテリアまとめ
・ゲストへのおもてなしを重視した質感・機能性に優れたインテリア
・セカンドシートに座れば極上の移動空間に
・サードシートを多用する方にはちょっと不向き
自動運転が実現されれば最高の移動手段に
これは私の勝手な考えであり推測ですが、この手のミニバンは将来、自動運転レベル5が実現・法整備が整った時にまた別の意味で大変な評価が与えられると思っています。
クルマで移動しながら車内で作業・仕事を行うという環境が当たり前になるとこのアルファードのクルマ作りは世界のスタンダードになる…そんな予感を得ました。
そんなことを思いながらアルファードハイブリッドのセカンドシートでこのブログの一部を作成していました(笑)
大会で使われた車両はどうなる? 中古車市場に出回れば相当お得か?
話は逸れますが、私が聞いた限りでは東京2020大会に提供されたトヨタ車は約1300台にも及ぶそうです。車種はアルファード・ミライ・ヴォクシー・プリウスPHVなど様々。レクサス ESもありました。
確かに拠点数か所を巡った際にそれぞれの駐車場に数十台以上のトヨタ車が並べられているのは見たので、1300台というのは本当だと思っています。
では役目を終えたクルマたちはどうなるのか…これも聞いた話ですが、パラリンピック開催期間中に少しずつ減車処理を進めていました。それはトヨタ自動車のお膝元である愛知県へ船による輸送準備を行うためです。
前々から聞いていた噂では一部の車両は障害者団体などへ寄付される…というものも。
大会ステッカーの処理やナビ設定などの手直しのためにとりあえずトヨタ自動車に戻される…と思っていますが、車検証の所有者が東京2020組織委員会となっていたのでいずれにしろ「中古車」になるのは間違いありません。
仮に車両のリフレッシュメンテナンスを終えた車両が中古車として出回ればどうでしょうか。走行距離2000㎞前後の極上車が一時的に出回ることになります。あくまで予想ではありますが、これらのクルマを中古車として狙うのであれば動向を追いかけてみるのもアリでしょう。
まとめ
結び
動力性能・走行性能を求めるのならば3.5Lを選択された方が幸せになれるかもしれません。何を求めるかによって評価は分かれると思いますが、アルファードハイブリッドは良いクルマか悪いクルマかで言えばめっちゃ良いクルマだと思います。
確かに走行性能で言えば欧州車には手も足も出ません。しかしこのクルマ・このグレードに走行性能を求めると1,000万円は軽く超えてしまうでしょう。私が知る限りですが、1,000万円以下のクルマで時速60㎞/h以内での環境化なら、ゲストにとってこれ以上ない極上の移動空間と言えます。
トヨタ:アルファード(ハイブリッド Executive Lounge)
・ボディサイズ(㎜):4945×1850×1950
・定員:7人乗り
・動力源:2.5L直列4気筒エンジン+フロントモーター+リアモーター
・駆動方式:E-Four(4WD・後輪はモーター独立駆動)
・燃料:レギュラーガソリン
・燃費:実燃費は10㎞/L前後
・車両価格:7,599,000円(税込)
参考出典リンク集
トヨタ アルファード:https://toyota.jp/alphard/?padid=from_alphard_grade_navi_top