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【西武鉄道】S-TRAIN VS 特急「ラビュー」 『東急線西武線まるごときっぷ』で比較乗車 Laview編

2022年5月24日

いつもご覧くださりありがとうございます。溝口将太です。

前回のブログの続きになりますが、西武秩父からの帰路は『特急「ラビュー」(もしくは特急「Laview」表記)』に乗車しました。奇しくもS-TRAINとの乗車比較ができたわけですが、この特急「ラビュー」…うーん。正しい表現かわかりませんが”走るプリンスホテル”のような印象でした。

ポイント

特急「ラビュー」は最大で+710円で乗車できる

その価値は…?

今回はそんな特急「ラビュー」のご紹介をさせていただきます。鉄道での秩父観光はこれで決まりでしょ(笑)

特急「ラビュー」とは 西武のフラッグシップ001系電車

出典:Wikipedia

最初に『特急「ラビュー」あるいは特急「Laview」表記』を簡単にご紹介します。

特急「ラビュー」は西武鉄道が保有する西武001系電車で2019年3月16日にデビュー。「いままでに見たことのない新しい車両」をコンセプトに製造されたフラッグシップ車両です。10000系「ニューレッドアロー」から約25年ぶりの新型特急車両とのこと。

ラビュー(Laview)は愛称で、「贅沢(Luxury)なリビング(Living)ような空間」「矢(arrow)のような速達性」「大きな窓から移りゆく眺望(view)」から得られています。

出典:Wikipedia

弾丸のようなスタイルと実際に池袋ー西武秩父を最速77分で結ぶことから”矢(arrow)のような速達性”に偽りはなく、”大きな窓から移りゆく眺望(view)”もしっかり具現化されています。

主な運用としては池袋線系統(池袋線・西武秩父線)の特急「ちちぶ」「むさし」として。狭山線直通の臨時特急としてスタジアムエクスプレス「ドーム」としての運用もされています。

特急「ラビュー」時刻表

特急「ラビュー」の運用

ちちぶ号:池袋・所沢・入間市・飯能・横瀬・西武秩父
むさし号:池袋・所沢・入間市・飯能
ドーム号:池袋・所沢・西武球場前

よく見ると前面には貫通扉がありますが、これは地下鉄への乗り入れを考慮されているため。私鉄の特急車両が地下鉄へ乗り入れている例としては特急「ロマンスカー」の小田急線ー東京メトロ千代田線が挙げられます。

副都心線に直通して東横線・みなとみらい線へ…夢がありますね。

特急「ラビュー」に乗車 車内はプリンスホテルのような空間

特急「ラビュー」特急料金

西武秩父ー池袋:710円

筆者撮影

往路は横浜からS-TRAINに乗車しましたが復路は特急「ラビュー」ちちぶ48号 池袋行きに乗車。終点の池袋は副都心線ではなく西武線の池袋ですが、まるごときっぷは西武線・東京メトロ副都心線は乗り降り自由なので問題ありません。

前面は大きさを感じさせないスマートなデザイン 球面形状と三次元曲面ガラスで存在感が際立つ

筆者撮影

特急「ラビュー」は19時過ぎの時点で西武秩父駅の特急専用ホームに停車していました。おそらく18時52分着のちちぶ29号の折り返しだと思われます。

実際に間近で見てみると前面が球面形状のデザインなので大きさを感じさせません。むしろ他の車両よりも小さく見えます。前面窓の三次元曲面ガラスも存在感を際立てています。この形状の実現には相当ご苦労を重ねたと想像します。

筆者撮影

窓の大きさもにも目を奪われますがずっと気になっていたのは車内の黄色いシート。思い切ったカラーだなぁと感じていましたがおそらく「黄色い電車」のオマージュでしょう。バックシェルを有しているわけではありませんが包まれ感が得られそうなシートです。

車体そのものも素敵ですが「Laview 001」の表記も素敵ですね。「00」は無限大を意味する「∞」も表しているそうです。

デッキは黄色一色でお出迎え 床は人工大理石を使用

筆者撮影

車内デッキに入り込むと大胆な黄色系の空間がお出迎え。最初は驚きました(笑)

床は人工大理石が使用されておりオーバーな言い方だと”プリンスホテルのフロント”のようなイメージ。人によってはもう少し落ち着いた空間が望ましいと感じるかもしれませんが、大胆に割り切ったこの空間も私は好きです。

筆者撮影

パウダールームはもちろんトイレも”黄色一色”(笑)。トイレはちょっと落ち着かないかもしれませんね。高級感はバッチリです。

客室はプリンスホテルのような空間 もちろんコンセプト・Wi-Fiも完備

デッキから客室内へ入り込みましょう。

筆者撮影

シートは2:2配置で他社線の基本的な特急車両と変わらず。

客室内に入り込むと黄色一色だった空間が今度はホテルの客室のような落ち着いた空間に一変。天井はドーム状で高く優しい照明。デッキとのギャップを狙っているのでは?と思えるほど優雅な空間が迎えてくれます。

筆者撮影

今回私が座るシートは”ちちぶ48号 8号車 9A席”という西武秩父⇒飯能では一番後ろ、飯能⇒池袋では先頭車両に当たる号車です。

シートの座り心地の第一印象は”上質なソファー”。適度な硬さを残しつつ身体全体を優しく包みフィットしてくれるこの感覚は「1時間少々の列車旅で終わらせたくない」と感じさせるには十分なものでした。

そして反対側のシートを拝借してリクライニング角度を調べてみましたが、クルマでいうサイドサポートの部分まで一体可動。どの角度でも身体が包まれているようなフィット感を維持できます。

筆者撮影

シートの向きは飯能⇒池袋に合わせてあるので西武秩父⇒飯能は逆向きに走行します。

足元のレバーを踏みながらシートの向きを変えることができます。ただしグループ利用で向かい合って座ることはコロナ禍の関係上ご遠慮ください(とアナウンスされます)。また、シートの向きを変える時は周囲の乗客への配慮をお願いします。

筆者撮影

気になるシートピッチは1070㎜を確保。実際にはもっと広く感じます。ドリンクホルダーも完備。床のカーペットも上質でフットレストがないことを気にさせません。

筆者撮影

フットレストはありませんがヘッドレストが可動式になっています。どのような姿勢でも快適に乗車できるシートですね。

筆者撮影

アームレストにはサイドテーブルが備わっています。簡単な食事やおやつを置くにはちょうどいいですね。

筆者撮影

背面テーブルももちろん装備。造りもしっかりしているのでノートパソコンを置いて作業を行うことも可能です。

筆者撮影

コンセントはシートの間に設置。2口あるので2名が同時にコンセントを利用できます。コンセントの位置が最適なので邪魔になることもないでしょう。

実際の作業風景はこのような感じ。縦1350mm×横1580mmの大型ガラスに流れる景色を望みながらの作業はまた格別。私が乗車した時間は日が暮れていましたが…(笑)

筆者による測定

そしてWi-Fiももちろん完備。通信速度はS-TRAINとさほど変わらないですね。快適に動画視聴や作業ができる環境と言えそうです。

筆者撮影

私がプリンスホテルのようだと感じたのは全体的な客室空間の雰囲気で得ていたのですが、一番はこのカーテンでした。ホテルの客室にあるようなカーテンです。触り心地はとても滑らか。カーテンを閉めても上質な空間はそのまま維持されます。

筆者撮影

荷物棚も上質です。端には優しい照明が直線状に設置されています。

筆者撮影

客室端のシートはこのような感じ。場合によっては”ハズレ席”候補かもしれません。デジタルサイネージは大きくて見やすい液晶を採用しています。

乗車の感想はまとめで記載したいと思います。

西武のチケットレスサービスは注意が必要

前回のブログの引用・編集したものですが大事な部分なのでこちらでも記載します。

特急券の購入方法は西武鉄道も他の鉄道会社と同じくチケットレスサービスを提供しています。しかし他社と違って使用方法には注意が必要です。直接窓口や券売機で購入することも可能ですが、ネット利用の場合は大きく分けて方法は2つ。

①チケットレスサービス「Smooz」で予約・購入。窓口や車内改札を介さず利用

②インターネット予約サービスで予約のみを行い、駅窓口や券売機で購入

それぞれ見てみましょう。

チケットレスサービス「Smooz」はポイント積立制 座席の指定も可能

チケットレスサービスは窓口や券売機を介さず改札も行わないとても便利な購入手段ですが、西武のチケットレスサービスはちょっと気になる点…それはクレジットカードによるポイント積立制であること。

出典:西武鉄道

1円=1Pとして1000円・2000円・3000円・4000円・5000円・10000円のいずれかをクレジットカードで支払い、積立(チャージ)します。この積み立てたポイントを使って特急券や座席指定券を購入します。

筆者の購入履歴 出典:西武鉄道

これは特急券を購入した画面ですが、私は2000円を積み立て往路でS-TRAINを利用するために1060P、帰路で特急「ラビュー」を利用するために710Pを消費しました。そのため最終的には230Pが余ってしまいました。

シートマップの一部 出典:西武鉄道

ただしSmoozで予約・購入をすればシートマップ上で座席の指定も行えます。シートマップには窓枠もしっかり表現されているので自分から進んで選択をしない限りは”ハズレ席”を選ぶリスクは大幅に軽減されるでしょう。

チケットレスサービス「Smooz」

積立ポイントの返却は基本的には不可能ですが、退会手続きを行った際には積立ポイントの残額を登録したクレジットカード発行会社より払い戻しされます。

ちなみに会員資格及び積立ポイントは最後の利用日の翌日から起算して5年後に失効します。

ネット予約はあくまで予約のみ 座席の指定を行いたい場合は当日窓口で

現金で購入したいけどネットで予約をしたい場合はインターネット予約サービスを利用します。座席の指定はできず窓側か通路側のみの選択になります。窓口で発券を行えば座席の変更には応じてもらえます。

出典:西武鉄道

予約するとこのような画面に。予約番号は忘れずに控えてください。

インターネット予約サービス

Smoozとはまた別に会員登録を行う必要があります。

そしてこちらのアカウントは最後に利用してから1か月間ログインがされていない場合、登録は自動削除されます。よくわからない運用方法ですね。いや、Smoozを使わせて利用促進につなげたいと想像はできますがちょっと不親切のような気がします。

特急券を購入せずに利用してしまうと?

事前に特急券を購入しないで乗車した場合は、料金表の発売額に200円を加算した金額を請求されます。例えば西武秩父ー池袋を利用すると910円請求されます。

特急「ラビュー」料金表

参考:特急「ラビュー」特急料金

西武秩父ー池袋:710円

『東急線西武線まるごときっぷ』でお得に移動

『東急線西武線まるごときっぷ』はフリー区間を活用すれば追加運賃の発生はしない

出典:東急電鉄

こちらも前回のブログで特にお伝えした内容。『東急線西武線まるごときっぷ』についてです。東急沿線から西武線方面へ出かける際は非常にお得なきっぷになっています。

このきっぷ、東急線の各駅(渋谷駅、世田谷線・こどもの国線各駅を除く)で購入することができる磁気きっぷですが、東急線から西武線方面へ利用する方にとってはかなりお得な商品です。

出典:東急電鉄

内容としては東急線各駅から渋谷までの往復+東京メトロ副都市線1日乗り降り自由+西武線全線1日乗り降り自由という破格なもの。”東急線各駅”とあるので例えば田園都市線の駅でも購入・使用が可能です。

筆者撮影

私は横浜で購入しています。横浜での購入額は1,850円。これで横浜⇔西武秩父の往復分の乗車券として使うことができます。しかもフリー区間付き。

仮に横浜から西武秩父まで素直にきっぷを購入すると運賃は片道1,290円・往復2,580円。最低でも730円はお得に移動できることがわかります。

まるごときっぷは乗車駅によって金額が異なります。帰りはきっぷ購入駅より先で降車すると別途運賃が必要になり、手前で降車する場合は駅員さんに申し出れば改札を通してもらえます。一例で言うと、私は帰路は日吉で下車しましたが何も問題ありませんでした。

東急線西武線まるごときっぷ

参考

東急線西武線まるごときっぷ(横浜駅):1,850円

今後はMaaSに組み込めるような仕組みを実装してほしいですね。

まとめ

結び

終点・池袋に到着したのは定刻通りの20時46分。約82分間の乗車でした(最速はちちぶ17号の77分だそうです)。

素晴らしい移動時間でした。80分前後の乗車は長時間乗車とは言えないかもですが、それをこのクオリティで提供してもらえるとは…凄いと思いました。ぜひ東横線・みなとみらい線に割り込んで横浜まで走っていただきたいと思います(笑)

具体的には先ほども述べましたがシートが素晴らしいです。上質に包み込まれるソファーなのような座り心地はまったく疲れませんでした。そして車体が驚くほど揺れません。

出典:西武鉄道

確かに1号車と8号車には「動揺防止装置」という車体の横揺れを抑止させる駆動装置が搭載されています(私が8号車を利用した理由です)。理論上は他の車両よりも揺れは少なくなるはずですが、おそらく2号車~7号車も同等レベルを確保しているでしょう。

秩父観光へは行きも帰りも特急「ラビュー」で決まりですね。「Laview」のコンセプトに偽りなし。横浜に来てくれないかなぁ。

今回の移動費(西武秩父ー横浜)

東急線西武線まるごときっぷ:1,850円(往復利用)

特急「ラビュー」:710円

結論として特急料金710円は安いと思います。

参考出典リンク集

特急「ラビュー」:https://www.seiburailway.jp/railway/reservedtrain/laview/

東急線西武線まるごときっぷ:https://www.tokyu.co.jp/railway/ticket/types/value_ticket/marugoto_ticket.html

西武鉄道:https://www.seiburailway.jp/

東急電鉄:https://www.tokyu.co.jp/index.html

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