雨の日の逆向きシートは違和感が強いかも…?
たまたま悪天候だったので気が付きましたが、雨の日のクロスシート逆向き乗車は相当の違和感を感じます。それは「空転」と「滑走」が発生するからです。
特に京急の車両は加速性能・減速性能共に優れているので余計に感じてしまうでしょう。せっかくなので空転と滑走について簡単に説明します。
空転と滑走
「空転」「滑走」共に「スリップ」と呼ばれることが多いのですが、厳密には発生原理が異なります。
空転
鉄道車両やクルマなど、車輪(駆動輪)が1回転しても車両が車輪の1回転分の距離を進まなくなる状態をいいます。「空回り」というやつですね。
つまり車両が加速しようとしている時に発生するのが「空転」です。駆動力がレール・路面に伝わらないのです。
こちらの動画が非常にわかりやすいので掲載させていただきます。
出典:YouTube いちにー 様
正直私も驚きました。思っていたよりも空転時は車輪が空回りをしているようですね。
クルマで言えば…例えば雪道にタイヤがスタックしてしまい、アクセルを踏み込んでもタイヤだけが虚しく回り続ける状態がありますよね?あの状態です。
滑走
鉄道車両の場合、減速時(制動時)に車輪がロックをしてしまいそのままレール面を滑る現象のことを言います。荒天時にオーバーランが発生する代表的な理由です。
こちらの動画が非常にわかりやすいので掲載させていただきます。
出典:YouTube m1841178t26811278 様
なんとなく想像できる現象ですが、この現象が繰り返させると、レールとの摩擦によって踏面が平らに削られる「フラット」が発生します。フラットが酷いと「フラット音」と呼ばれる音が列車走行中に発生します。
「ガタガタガタガタガタガタ…」というような音ですね。
クルマで言えば…例えばアイスバーン上でのブレーキ時にタイヤがロックしてしまい、そのまま滑ってしまう状態です。
結論:荒天時のクロスシート逆向き乗車はキツイ
そしてどの車両も共通だと思いますが、進行方向と逆向きで乗車している時に、車両が予想だにしない挙動を示すのはストレスになりかねません。クルマでも同じことが言えます。
1890番台はそれが強く現れていました。もっとも、私が乗車したのはモーターがある駆動車(M車)なので、モーターのない付随者(T車)ならばまた違った感覚を受けていたかもしれません。
いずれにしろ当該ダイヤで乗車した際は、さっさとシートを進行方向の向きに変えることをお勧めします。
クロスシートモード時は2100形超えの快適さ?
モーニング・ウィング3号だけではもったいない!
平和島でようやくシートの向きを変えることができました。残る停車駅は京急蒲田と京急川崎。時間も数分しかありません。
筆者撮影
1890番台にはドリンクホルダーが設置されています。これも京急初ですかね。
「エアポート急行」運用時はロングシートモードなのでドリンクホルダーは使用できませんが、クロスシートモードではこのようにドリンクホルダーが使用できます。ドリンクを置くスペースがあるのは地味だけど便利です。
筆者撮影
今回、1890番台のクロスシートを利用して一番感心したのは足元のスペースでした。窓側と通路側、比較すると通路側の方がより足を伸ばすことができますが、窓側と比較しても2100形よりも余裕があります。
(個人的には)シートの座り心地も含めて1890番台の方が優れていると思うので、モーニング・ウィング3号では1時間以上車内で過ごすことになりますが、おそらく利用者の満足度は高いと思います。
うーん…このクロスシートモードがモーニング・ウィング3号(と折り返しの特急)だけというのは、、、実にもったいない!!
気になる点は?
Wi-Fi環境の点については前のブログでも述べたので割愛しますが、クロスシートだからこそ見える気になる点もありました。
重箱の隅をつつくわけつもりはありませんが、それは座るシート位置によっては若干窓枠が気になるかなというもの。クルマで言うとピラーですね。
ちょっとだけ、車窓からの眺めが遮られてしまいます。まぁその程度です。
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