いつもご覧くださり、ありがとうございます。溝口将太(みぞしょー)です。
2025年4月15日。所要を済ませた私は東京駅・中央線快速のホームへやってきました。
目的は正式にサービスを開始した『中央線快速・青梅線 普通列車グリーン車』に乗車するためです。
出典:JR東日本
グリーン車の運行区間は東京~大月(中央線快速)/東京~青梅(青梅線)。E233系0番台電車の4号車・5号車がグリーン車です。
実は他の普通列車グリーン車よりも最大営業キロが短めになっています。
これは『中央線快速・青梅線』が、中・長距離を走る「列車」よりも、通勤形車両で呼ばれる「電車」の側面が強いため。
実際ホームで案内を聴くと、E233系電車では「電車がまいります」と案内され、特急列車では「列車がまいります」と案内されます。
他の普通列車グリーン車が連結されている路線…例えば東海道線・横須賀線(上野東京ライン・湘南新宿ラインを含む)などでは「列車がまいります」と案内されます。
つまり「そんな近距離でグリーン車を使う価値があるのか?」ということです。
実際に東京~大月を『中央線快速 中央特快 グリーン車』で乗り通してみました。
乗車日時
2025年4月15日(火)
乗車列車
中央線快速『中央特快 グリーン車』
東京 12時49分発 大月 行き
東京~大月の区間を乗車
筆者撮影機材
iPhone14 Pro Max
OPPO Reno5 A
撮影には安全を最優先しております
更新履歴
2025年4月日:当ブログ記事公開
このブログ記事がみなさんの快適な移動実現の参考になれば幸いです。
なお、中央線には「中央線」「中央線快速」「中央急行線」「中央本線」「中央東線」「中央西線」など様々な呼び方がありますが、当ブログ記事では主に『中央線快速』と表記します。
【E233系0番台グリーン車】「中央快速線」「青梅線」で普通列車グリーン車の運用を正式にスタート
出典:JR東日本/筆者撮影
2025年3月15日(土)から「中央線快速」「青梅線」で『普通列車グリーン車の正式サービス』がスタート。
使用車両は『E233系0番台電車』。それまでの10両編成にグリーン車2両を連結し、12両編成での運行を開始しました。
同時に特急「はちおうじ」特急「おうめ」は廃止に…。
「E235系1000番台グリーン車」同様にコンセント・フリーWi-Fiが提供されています。
2025年4月現在、中央線快速と青梅線直通電車にはすべてグリーン車が連結されています。
正式にサービスが開始されるまでは“お試し期間”として無料でグリーン車が利用できたので大混雑。
正式サービス開始後…つまり有料になってからはガラガラになったとか。
まぁ無理もありません。
個人的には通勤時間帯の需要は見込めると考えていますが、今回は撮影の都合上、通勤ラッシュの時間帯を外しての乗車です。
E233系0番台のグリーン車
4号車・5号車がグリーン車(4号車には洋式トイレ・洗面台を設置)
「普通列車グリーン車」なので着席保証はない(デッキでもグリーン料金が発生)
座席の移動は自由
ドアが両開き式
1シートに1口の割合でコンセントがある
フリーWi-Fiがある(Wi-Fi速度も計測)
防犯カメラ設置
【グリーン車の区画紹介】2階席が一番人気 目的や用途で使い分けを
せっかくなのでグリーン車すべての区画を見てみましょう。
グリーン車は1階席・2階席・平屋席の3つの区画に分かれています。
まずはホームからグリーン車(4号車・5号車)のデッキに乗り込みます。なお、座席に座らずデッキに立っているだけでもグリーン券が必要です。
筆者撮影
ドアはこれまでの普通列車グリーン車と異なり、両開きドアとなっています。
これは東京駅における短時間での折り返し、各駅でのスムーズな乗降を可能とするためです。
これにより、出入り口幅が片引きドア810㎜から1300㎜へ拡大しています。
東海道線などの「列車」よりも、京浜東北線などの「電車」に近い属性の中央線快速ならではですね。
デッキから1階席・2階席・平屋席それぞれにアクセスできます。
デッキにはゴミ箱があるので活用してください。
ドア開閉スイッチがありますが、相模湖~大月や青梅線内では押しボタン式となっています。
(終点では自動で開きます)
〖1階席〗読書やPC作業に没入しやすい環境を希望の方
“走るオフィス”に最も適した区画です。
筆者撮影
1階席へはデッキから階段を降ります。
天井の高さは平屋席より低いですが、最も落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
着座位置が低いので窓に映る景色も普段とは違ったものに。
「女の子のスカートの中が見えちゃうのでは…」と思ったこともありますが、そんなことはないでしょう(笑)
筆者撮影
1階席のみの特徴として読書灯が設けられています。
読書やPC作業に集中したい方には一番オススメしたい区画です。
壁にはフックがあります。
〖2階席〗普段とは違う高い視点で景色を楽しみたい方
筆者撮影
おそらく一番人気の区画。他の区画よりも利用者が多かったです
それでも最大10名ほどでしたが…。
1階席よりも明るく走行中の腰高感を感じます。
普段は味わえない高い視点からの景色が楽しめるのもポイントですね。
ただし、物理的に1階席より横揺れを感じやすいのも事実です。
中央線快速は東京~新宿(のちょっと先まで)はS字カーブが続き、東中野近辺から立川までは直線、高尾から先はローカル色が顔出す区間です。
私は「中央特快」に乗車。ほとんどを2階席でPC作業を行いながら過ごしましたが、不快に感じる場面はありませんでした。
中央線快速の東京駅は最も高い位置にホームがあります。2階席に座る=最も高い位置から東京のビル群を眺めることができるということです。
〖平屋席〗天井が高く荷物棚を利用したい方へ ただし振動と騒音が最も大きい
筆者撮影
ホームから乗車してすぐ横の自動ドアを入った区画が平屋席です。
E233系0番台のグリーン車は両開きドアの影響か、座席は2+2列が2つとなっています。窓も小さめですね。
8名グループで利用すれば実質貸切状態にできますね。
1階席・2階席よりも天井が高いのが特徴。最もオーソドックスな特急車両に近いですね。
荷物棚があるのも天井の高い平屋席ならでは。
ドアで仕切られているので停車中は最も静かです。停車中は…。
デメリットは走行中の振動と騒音が最も大きいところ。
理由は平屋席の真下に台車があるからです。
2階席の腰高感のある揺れとはまた違い、列車走行そのものの振動・騒音が足元へリニアに伝わってきます。
ホームへの出入りは一番便利な平屋席ですが、断トツの不人気区画でしょう(笑)
【乗車記】座り心地は若干硬め コンセント・Wi-Fi環境で“走るオフィス”に
グリーン車の座席に座ってみましょう。
座席は2+2列のオーソドックスな配置(一部を除く)です。
モバイルSuica/カードタイプSuicaで「グリーン券情報読み取り部」にタッチ
筆者撮影
今回はiPhoneのモバイルSuicaアプリでグリーン券を購入しています。
「グリーン券情報読み取り部」にタッチすることで利用できます。
Apple Watchの場合は、ペアリングしているiPhoneのモバイルSuicaアプリでグリーン券を購入⇒Apple Watchで「グリーン券情報読み取り部」にタッチしてください。
グリーン券(紙のきっぷ)で利用することも可能ですが、少々割高になっています(後述)。
座席移動について
同じ列車内で座席移動をする場合
・移動後の席で再度「グリーン券情報読み取り部」にタッチ
途中駅で別の列車に乗り継ぐ場合
・降りる前に「グリーン券情報読み取り部」にタッチ(ランプを赤くする)し、乗り換え後に再度「グリーン券情報読み取り部」にタッチ
例えば…快速から中央特快へ乗り換え
グリーン車内では駅に停車する度に「まもなく停車します。手すりにおつかまりください」とアナウンスされます。
〚座席紹介〛1シート1コンセント完備で充電も可能
グリーン車の座席をご紹介します。
筆者撮影
座り心地は若干硬め。疲れにくい印象です。背もたれの大きさはちょうどいいですね。
外側のアームレストの黒いボタンを押せばリクライニングします。
リクライニング角度は無段階で調節が可能で、最大角度も十分です。
筆者撮影
シートピッチは950㎜を確保。身長172㎝の筆者が座っても窮屈感はありません。
実は他の普通列車グリーン車のシートピッチは970㎜。ドアを両開き式にしつつ座席数を確保した結果と言えるでしょう。
シート背面にはポケット・ドリンクホルダー・背面テーブル・傘掛けフックがあります。
壁にもフックがあります。
筆者撮影
座席中央のアームレストは可動式になっています。
座席下のレバーを踏めば座席を回転させて向かい合って座ることも。
iPhoneは「KU XIU X40Q」をスタンド代わりにしながら15Wワイヤレス充電
筆者撮影
コンセントは外側のアームレスト先端に。これにより1シート1コンセントが実現できています。
後にご紹介しているガジェットアイテムを使って充電しながら過ごしました。
背面テーブルにPCを置いて作業をしますが、テーブルの材質がプラスチック製(だと思います)なのでタイピングをする時の微振動が少し気になります。
窓のブラインドは無段階で調節できます。
〚Wi-Fi環境〛通信速度を測ってみる
横須賀・総武快速線に引き続き中央線快速でもWi-Fi環境が提供されています。
筆者による測定結果
Wi-Fiの通信速度はご覧の通り。
「E235系1000番台グリーン車」より数値はよくないですが、走行中の通信環境によるものだと思うので参考程度に。
私は乗車中にブログ記事作成やクライアント様とチャットのやり取りを行っていましたが、特に途切れることはありませんでした。
持参すると便利なガジェットアイテムの紹介
参考までに私が車内で使用しているガジェット類をご紹介します。
これらがあれば充電に困ることはないというアイテムです。
【CIO】Novaport DUOII 67W
非常にコンパクトなUSB充電器。
Type-Cが2ポートで同時充電時は最高65W出力。単一充電は最高67W出力。
デバイスに応じて最適な電力を自動で振り分けてくれます。
【Anker】Anker Nano II 65W
1つはバッグに忍ばせおきたいもはや定番のUSB充電器。
程よい重さと手に馴染む質感はさすがの造り。
【CIO】スパイラルケーブル CtoC (Type-C/USB-C)
【Anker】PowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブル
【KU XIU】Qi2認証済み ワイヤレス3in1充電器
最近購入した外出用の3in1ワイヤレス充電器。
iPhone・Apple Watch・AirPodsを同時充電できます。
「KU XIU」はオーストラリアのシドニーに拠点を置くメーカー。
「X40Q」はQi2認証済み。iPhoneやAndroidスマホを15W出力のワイヤレス充電が可能です。
素材はアルミ合金製でしっかりとした造り。
スタンドにもなるので手元が解放されたり、作業効率もアップしています。
【Anker】コンパクトポーチ ピカチュウモデル
上記でご紹介したアイテムをすべて収納して持ち歩いています。
ピカチュウモデルがお気に入り(笑)
〚CIO〛NovaPort TRIOⅡ 140W
もし、『グリーン車』でノートPCやiPhone・スマホ等を1つのコンセントで同時充電したいのであればこちらを検討してみてください。
USB-C単ポート最大出力140Wを実現しています。
もちろんCIO製品なので、端末に自動で出力を調整して充電が可能な急速充電器となってます。
端末によってどのポートを使うか迷うことがないので、ストレスが大幅に軽減されます。
実際に私も購入しており、必要があれば持ち運びもしています。
MacBookをお使いの方にもオススメです。
【総評】中央快速線グリーン車に乗車してみて
ざっと乗車した感想をまとめると以下の通りになります。
グリーン車に乗車してみて
座席は若干硬めで長時間乗車でも疲れにくい
充電しながらPC作業ができる
スマホ類の充電ももちろん可能
Wi-Fi環境で軽作業をしながら移動できる
2階席は天井の圧迫感こそあるが、高い目線での景色は楽しい
種類は少ないが飲み物類の車内販売があった
グリーン車で過ごすひと時は自分へのちょっとしたご褒美
筆者撮影
……特急列車は文字通り普通列車より早く目的地に到着し、車内設備も普通列車グリーン車と同等クラスが提供されています。
しかし「この車内環境をもう少し満喫したい」という気持ちが芽生える時もあります。
1時間程度の乗車時間じゃ短いというか…もったいないと思う時もあるんですよね(笑)
その点、中央線快速・青梅線直通の普通列車には全てグリーン車が連結されています。
最大で東京~大月の乗車区間、87.8キロ/2時間弱の移動時間は本当に快適でした。
次のページでは「普通列車グリーン車」の料金をまとめています。ちょっとした注意点も記載しています。