いつもご覧くださりありがとうございます。溝口将太です。
前回のブログでは首都高がETC化へ向けて本格的に動き出したことをお伝えしましたが、今回は2022年4月1日から適用される新料金体系について簡単にお伝えします。
具体的には走行距離35.7km超が値上げ、同時に深夜割引の導入がスタートすると思っていただければ大丈夫です。そして今回のブログ内で表示されている金額は普通車利用を前提としてまとめています。ご了承ください。
目次
2022年4月1日から首都高の料金改定 上限料金が見直しされる
まずは概要動画をご覧ください。
出典:YouTube/首都高速道路株式会社
「大口・多頻度割引」はETCコーポレートカードをご利用の方が対象です。主な使用者は法人(保証金を積めば個人でも申し込み可能)になるので今回のブログでの詳細は割愛します。
ちなみに法人タクシーもETCコーポレートカードが使用されています(通常のETCカードの会社もある)が、乗客に対するアドバンテージはありません。
さて、今回の改訂では「値上げだ!」という声が大きいと思いますが、その通りでもありそうでもないという見方もできます。場合によっては深夜割引(後述)の恩恵を受ける方もいるでしょう。
中身を見ながら解説していきたいと思います。
料金距離35.7km超の利用について上限料金を見直し
首都高速の料金の仕組みは2022年3月現在、普通車は下限料金300~上限料金1,320円(一部を除く)に設定されています。首都高速道路では2016年4月に対距離料金制度へ移行され、普通車の上限金額1,320円へ設定された…という経緯を覚えている方も多いでしょう。
首都高速は移動距離によって料金が上がる仕組みですが、その内訳は「料金額は0.1km毎の料金距離に応じて、10円単位で加算される」というもので距離上限は35.7km。35.7km以上の走行は料金が1,320円(※)で固定されるというものです。
※横浜青葉JCT開通に伴い、東名高速と横浜環状北西線を連続して利用する場合に限り上限額が1,800円に設定されたのが2020年3月22日のこと。ちなみに「連続利用」とは東名 横浜青葉ICを一度降りて一定時間内に首都高速 横浜青葉入口から利用しても「連続利用」とみなされます。
ここを見直すというもので、首都高の料金値上げの対象は「料金距離35.7kmを超える対象車」になります。これにより2022年4月1日からは、
普通車の首都高新料金
下限料金300円~上限料金1,950円(距離上限55.0㎞超)
となります。55.0㎞以超の走行は1.950円で固定されます。表にすると以下のようになります。
「料金距離」とは基本料金を決めるために首都高速道路株式会社が定めた入口、出口間の距離をいい、料金距離は実際の走行上の距離とは異なる場合があります。
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例えば幸浦~さいたま見沼(86.4km/1,320円)が2022年4月1日からは1,950円になります。
現金車は一部の区間を除き1,950円を入口で支払い 現金で首都高を利用するのはもうナシ!
もう現金で首都高を利用するのもバカバカしくなると思います。首都高を利用する際は入口で1,950円を支払うことになります。
ただし一部の区間ではほぼ適正な距離料金を現金で支払う区間もあります。例えば池尻~用賀は現金370円、永福~高井戸は現金300円などに変更は生じません。
しかし後述する深夜料金の適用も現金利用は除外されるので、首都高を現金で利用するメリットはほとんどないと言ってもいいでしょう。ETCで料金所を通過すれば追突されるリスクも軽減されます。
深夜割引の導入がスタート 深夜0時~4時の入口通過で20%割引
2022年4月1日午前0時から首都高の利用料金が改訂されるわけですが、それに伴い深夜割引(20%割引)の導入がスタートします。ただし他の自動車専用道路や高速自動車国道の深夜割引と比較すると割引率や条件は限定的なので注意しましょう。
以下に表を転載しています。なお、現金利用車は深夜割引の適用外です。
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首都高の深夜割引対象の条件は、「入口通過時間が対象時間内(深夜0時~4時)の利用」です。2022年4月1日午前0時の新料金体系スタートと同時に深夜割引もスタートします。
首都高の深夜割引の適用条件
首都高速道路の最初のETCアンテナの通過時間が深夜0時~4時であること
割引率は20%
深夜割引でタクシー利用もちょっとだけお得に?
2022年4月1日から深夜割引が適用されますが、これを抑えておくとちょっとだけタクシーをお得に利用できます。
具体的には深夜0時~4時までの間に首都高の入口を通過することです。これで首都高代は20%引きです。首都高速を走行している限り時間メーターが作動しない(高速メーター状態)ので信号待ちや工事渋滞による運賃の負担増加を回避できます。
それだけでなく、首都高速を利用することで所要時間の大幅な短縮も見込めます。「高速は遠回りだし高速代も別途かかる」と毛嫌いせずに上手に利用してほしいですね。
余談ですがそもそも高速を利用した方がトータル料金が安くなるパターンもあります。一例としては霞が関~三軒茶屋。この区間は首都高速を利用して移動した方がほぼ100%タクシー代は安くなります。
まとめ
結び
結果として値上げに対象の方・そのままの方・深夜割引の恩恵を受ける方…様々だと思います。首都高の上限料金の見直し・深夜割引の導入により外環道・圏央道の通行料金の調整も行われます。
私もすべてを把握しているわけではありませんが、もし首都高・外環道・圏央道を利用して長距離ドライブをする時は事前に「首都高ドライバーズサイト」で料金検索を行うといいでしょう。リンク先も掲載しておきます。
検索範囲は圏央道+αまでカバーされています。さらに首都高の入口やJCTは実際の走行動画を視聴できるので前もって”予習”することも可能です。
参考出典リンク集
首都高速道路株式会社:https://www.shutoko.jp/
首都高の上限料金の見直し:https://www.shutoko.jp/ss/tolls-and-etc/newtolls/