ライドシェア

日常の移動手段としてのライドシェアは実現不可能なのか

スポンサーリンク

いつもご覧くださりありがとうございます。溝口将太です。

2020年9月末、CREWを運営している株式会社Azitより『今後のCREW運営について』という報せが届きました。

「今更かよ…」と思わなくはありませんが、2020年12月28日をもって正式に長期休止が決定されました(確認はしていませんが、おそらく与論島などでのCREWも休止されるのでしょう)。

私のツイートでの反応や他の方のツイートを見させていただくと、CREWという(ライドシェア)サービスがそれなりに注目され、再開を望まれていることがわかります。

個人的にはコロナ禍である今こそライドシェアを認めてもよいのではないかと考えているのですが、非常に残念です。

今回のブログではCREWへの追悼とちょっとだけ再開の望みを抱きながら、日本でのライドシェアがどうすれば実現可能かを考察してみたいと思います。

なお、CREWへ出金申請をお済ませでないパートナーの方は2020年11月30日(月)までにお済ませください。

長距離ライドシェアサービス『notteco』

CREWは残念ながら長期休止が確定してしまいましたが、日本でライドシェアがなくなったわけではありません。

長距離ライドシェアサービス『notteco(https://notteco.jp/)』はその名の通り長距離移動におけるライドシェアサービスを実現させています。

システム上は短距離移動でのマッチング・ライドシェアも可能なのですが、「実費をワリカンすることで一人当たりの移動費用を安くできる」という性質上、特に大型連休時での長距離移動の際に多くのマッチングが発生しているそうです。

クルマの所有者に利益が発生しないように実費をワリカンする仕組みになっているので有償旅客運送には該当せず、長距離移動という性質上タクシー業界のライバルにもならないので私が知る限り業界団体からの反発は聞こえませんでした。

では、ライバルになりそうな長距離バスですが、路線バスを除く長距離バスはそもそも観光バスという扱いで、近年こそ運行管理体制を整えてはいるでしょうがそれ以前はブラックなことばかりやっていました。

繁忙期はそもそも長距離バスも満席になることがほとんどなので、nottecoがシェアを食い荒らすということも考えらずこちらも反発らしい声は聞こえてきませんでした。そもそも有償旅客運送に該当しないので反発される筋合いもないでしょう。

これからも一定の需要は見込めると思います。利用するみなさんには今後も上手に活用してほしいと思います。

詳しい仕組みについてはこちら(https://cp.notteco.jp/help/intro)をどうぞ。

ドライバーの収益化を防いでいるその仕組みは、日本流ライドシェアをある意味で具現化しているサービスかもしれません。



ドライブシェアサービス『CREW』

あえて「ライドシェア」という言葉を用いていませんでした『CREW』。まぁもういいでしょう(笑)

短距離・中距離移動ライドシェアサービスとしての性質を有していたのが『CREW』でした。

東京でのサービス展開エリア、ライダーと呼ばれるユーザーから都度利用される実態・移動距離、パートナーと呼ばれるドライバーの在り方そのものがタクシーのそれとほぼ同じということで業界団体から強い反発を受けての厳しい運営でした。

本当にタクシーを脅かす存在かどうかですが、CREWの稼働台数は割合だけで見ると単純計算で0.1%前後です。

画像出典:東京ハイヤー・タクシー協会(http://www.taxi-tokyo.or.jp/datalibrary/pdf/hakusyo2019all.pdf

これは東京(23区・武蔵野市・三鷹市)においてタクシーの稼働台数が1日約3万台(在籍車両台数は約4万台)、CREW稼働台数が1日約30台と仮定しての結果です。タクシーが1日約2万台稼働だとしても0.6%~0.7%です。

それはともかくとして、CREWは有償旅客運送に抵触しないために「任意の謝礼」という独自のシステムを用いて日本流ライドシェアの可能性を築き上げつつあるサービスでした。

現時点でも東京エリアにおけるサービスはすでに休止しており、今後復活する可能性は…まぁ厳しいでしょう。

しかしTwitterなどでの反応を見る限り一定数望まれていることは間違いありません。それが収益化を目的としているのか、楽しい移動時間・空間を共有したいのか…各々想いはあると思いますが、ユニークなサービスであったことには違いはありません。



日本でライドシェアを実現させるためには

CREWが休止することにより、都心部における日常の移動手段として想定されるライドシェアはほぼ実現不可能になりました。

郊外で実装されている非営利型ライドシェア…否定するつもりはありませんがその仕組み上今後の発展は難しいと思われます。

今回は運営会社の「収益化」を前提としてどうすれば日本でライドシェアが実現可能かを記載してみたいと思います。

前提として、現時点での道路運送法を根拠として有償旅客運送…ドライバーは人を同乗させることにより利益を発生させてはダメとされています。

しかし、ライドシェア関係なしにクルマに乗せてもらった際に謝礼を渡すことはなんら規制はされていません。ですのでドライバーのためにも「任意の謝礼」というシステムは絶対必要だと考えます。

そして誰もが快適な移動手段としてのライドシェアサービスを実現させるためには、(当然ドライバーもそうなのですが…)運営会社の利益も考えていく必要があると思います。

最近、知人とも意見交換を行いましたがそれを前提で記載していこうと思います。

まぁ結論としては「俺たちに勝手にやらせておけばいい」でしたが(笑)


スポンサーと手を組む

運営が継続・発展するためにはお金が必要です。口で言うのは簡単かもしれませんが、やはりスポンサーが必要ではないでしょうか。

例えば自動車メーカー。ユーザーがライドシェアサービスを利用する際に自動車メーカーから宣伝として広告表示があってもいいと思います。

ただ、クルマそのものに興味がない人に自動車の広告を配信しても仕方がないので、それとは別にgoogle広告の仕組みのような個々のスマホの利用状況によって提供される内容が自動で選別配信されてもいいと思います。

例えの自動車メーカーは何も自動車だけを扱っているわけではありません。

しかしスポンサーを見つけるということは、スポンサーから認められる実績が必要になりますのでスポンサーを見つけるというのは先の目標になるでしょう。

いずれにしろ、既存の法律下でライドシェアを実現させるためにはまともな運営組織と発展・維持できるための資金が必要ということになります。


飲食店などと共栄関係を築く

こちらは「共栄」という考え方ですが、飲食店などと相互宣伝を行うという案です。

具体的にはユーザーがライドシェアサービス活用時に協力関係の飲食店の紹介を配信する(クーポンなどがあってもいいですね)・飲食店では新たな移動手段としてライドシェアサービスの宣伝を行う…というものです。

実際にCREW運営に「オートバックスと相互協力できる環境を構築しなよ」と提案したことがありますが、こちらはドライバー向けになります。CREWでドライバーをやっている以上は何かとクルマの備品が必要になると判断したからです。

方法を煮詰めればライダーへの宣伝も可能だとも考えていました。

一方的に融資をしてもらうのが難しいのであれば、他の業界と相互協力関係を結ぶことにより利用ユーザーの拡大を実現させるのが収益化への近道になるでしょう。



まとめ

Twitterでもありましたが、日本の規制・制度に負けてしまった感が残る日本のライドシェア。

だいぶ前にも書きましたが、ライドシェアには新たな人との出会いや新たな移動の価値が生まれ、そして今では新型コロナウイルス感染症対策にもなると思っています。

しかし残念ながら日本は大きな変化を嫌う国と言われています。それこそライドシェアの実現も日本にとっては「大きな変化」と捉えれているのでしょう。逆に言えばそれほど注目度が高い移動手段でしたし可能性でもありました。

私が国土交通省と直接話した際もそれは感じました。同時にすっげー嫌そうでしたww

複数の企業様から日本でのライドシェア実現に関するお問い合わせを頂き、タクシー業界の知見と合わせてお話をさせて頂きましたが、今だから言いますがやはり難色を示されます。それはみなさんご存知の「法律の壁」が存在するからです。

本音はドライバーの利益になるような仕組みを構築してそこから始めたい…それはどの企業様も同じでした。当然それを実現・維持できる「組織力」や「体力」があるということです。

既存の法律下でライドシェアを実現させるためには、運営会社は効率よく収益化できる仕組みを、ユーザーは任意の謝礼と協力企業のなんらかのサービスを優待的に利用できる仕組みを最低限構築しないと難しいでしょう。

まぁ個人的にはCREWは楽しかったです。それは間違いありません。関わってくださったすべての方に深く御礼申し上げます。

モビリティ クリエイトの広告

スポンサーリンク

-ライドシェア
-,

© 2021 モビリティクリエイトのページ Powered by AFFINGER5