鉄道

座席指定列車で感染症対策。『京王ライナー』を活用

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いつもご覧くださりありがとうございます。溝口将太です。

東京都における新型コロナウイルスの新たな感染者数が過去最多の200人を超えるなど、終息の見えない日々が続いています。私自身、緊急事態宣言が解除された時は「最悪の状態は脱したかな」と安易に考えていたましたが、甘かったようです。

今回は座席指定列車である『京王ライナー』を活用例として移動における感染症対策をご紹介しましょう。みなさんの移動のあり方に少しでもお役立て出来れば幸いです。



『京王ライナー』とは

『京王ライナー』は京王電鉄がホームライナーに相当する列車として、2018年2月22日より運行を開始した同社初の有料座席指定列車です。新宿~京王八王子・新宿~橋本の2系統(京王線・京王相模原線)に分かれて運行されており、東京都心と八王子・多摩ニュータウン方面との移動を支えています。

私鉄各社の『移動』に対する取り組み ~京王線~

1年以上前に『京王ライナー』を移動に対する取り組みをテーマにまとめていたのですが、2020年2月22日のダイヤ改正を経て利便性がさらに増していました。今回は再び『京王ライナー』に注目をしてみたのですが、おさらいも含めて新型コロナウイルス感染症対策になり得る利用の仕方をご紹介します。


使用車両『5000系』の特徴

『京王ライナー』としての運用を前提として開発された新型車両『5000系』には随所にフラッグシップらしい意気込みが感じられます。

画像出典:京王電鉄

画像出典:京王電鉄

今後の新型車両開発の主流となりそうな『無料Wi-Fi』『電源コンセント』『空気清浄機』『LED照明』『防犯カメラ』等を揃えているのが特徴です。『バリアフリー』への対応も怠っていません。

画像出典:Wikipedia

『京王ライナー』としては運行する際はクロスシート車両として運用されます。『5000系』の本領が発揮される場面とも言えますね。


『京王ライナー』利用料金

画像出典:京王電鉄

『京王ライナー』利用料金は410円です。例えば、新宿~京王八王子が370円、新宿~橋本が390円(どちらも乗車券での運賃)に加算されると思うと、これは以前のブログでも同じことを言いましたがちょっと高い印象を受けます。しかし『5000系』の設備やライバルである中央線の特急料金と比較しても『京王ライナー』の料金設定は安く設定されています。

以下に『京王ライナー』の座席指定券の購入方法を記載しておきます。併せてライバルであるJR中央線『特急 はちおうじ』との料金比較も掲載しておきます。

Webで購入

『京王チケットレスサービス』に会員登録をすることでいつでも購入ができます。この手法はやがて『MaaS』へと拡大されるでしょう。好きな座席を選ぶことができるのが特徴です。詳細は以下のリンク先をご参照ください。

Webでの購入方法:https://www.keio.co.jp/zasekishitei/ride/ticket/index.html

券売機で購入

座席を選ぶことはできませんが、乗車当日に備え付けの券売機で購入をすることができます。詳細は以下のリンク先をご参照ください。

券売機での購入方法:https://www.keio.co.jp/zasekishitei/ride/ticket/vending_machines.html

JR中央線の特急との比較

『特急 はちおうじ』にも使用されている『E353系』 画像出典:Wikipedia

京王線 『京王ライナー』新宿~京王八王子 780円 最速34分
JR中央線 『特急 はちおうじ』新宿~八王子 1,250円(特急料金は普通車指定席で760円) 最速33分

※どちらも乗車券・券売機での料金

京王八王子駅とJR八王子駅は約500mほど離れているので、利用者によっては使い分けが求められるかもしれません。



『乗得区間』の活用で『密』を防ぐ

京王八王子・橋本方面に向かう『京王ライナー』の特徴はどちらも『乗得区間』が存在することです。京王八王子方面は『府中』、橋本方面は『京王永山』から先は座席指定券なし、つまり通常の乗車券のみで利用できます。以下に京王線・京王相模原線の『京王ライナー』停車駅と時刻表を掲載しています。

京王線(京王八王子方面)

画像出典:京王電鉄

ホームライナーと言えば平日の帰宅ラッシュ時の運行というイメージですが、2018年の運行開始時点で平日だけでなく土日祝日にも設定されていました。レジャー客の需要にも応え、京王線の利用価値を高めています。ダイヤ改正を経て充実度がさらに増していますが、これは中央線に設定されるグリーン車(2023年度末を目標)対策でもあると考えられます。『乗得区間』は府中からとなります。新型コロナウイルスの影響で現在は運休中のようですが、平日の新宿0時発に『京王ライナー』が設定されているのは驚きです。

京王相模原線(橋本方面)

画像出典:京王電鉄

橋本方面も2018年の運行開始時点で平日の帰宅ラッシュ時間帯だけでなく、土日祝日にも設定されていました。レジャー客の需要にも応え、京王相模原線の利用価値を高めています。橋本駅は2027年の開業予定(かなり微妙ですが…)のリニア神奈川県駅とも接続予定ですので、今後増々『京王ライナー』の利用価値は高まりそうです。『乗得区間』は京王永山からとなります。新型コロナウイルスの影響で現在は運休中のようですが、最終の『京王ライナー』は京王八王子方面よりさらに遅い、新宿0時20分発です。


なるべく『密』を避けた移動手段を

京王線は優等列車の運行がとても充実しており、『特急』『準特急』を基軸に各方面への速達性・途中停車駅での接続などの利便性も非常に高いと言えます。しかし利用者はとても多く、京王線の新宿駅ホームはお世辞にも広いとは言えないのでラッシュ時は『三密』に近い状態となってしまいます。当然、帰宅ラッシュ時の『特急』『準特急』もかなりの混雑率です。

『京王ライナー』には乗車券のみで利用できる区間があることがわかりましたが、もし私が座席指定券を利用せずに新宿から京王線を利用するとしたら、京王線新宿や新線新宿で『各駅停車』『快速』『急行』などを利用し、タイミングが合えば『乗得区間』で『京王ライナー』に乗り換えます。

理由は府中・京王永山においては座席指定分の乗客しか乗車していませんので、帰宅ラッシュ帯における速達列車の中で最も乗車密度が低いからです。もちろんそこまでは極力空いているだろう『各駅停車』などで移動しているのでトータル時間は要しますが、始発・新宿から『京王ライナー』を利用することを除けば最も感染リスクが低い移動手段と言えるでしょう。

とにかく感染リスクを少しでも抑えるためには、なるべく混雑していない時間帯・種別の列車で移動することが大切です。もちろん時には新宿から『京王ライナー』を利用することも検討する必要はあるでしょう。



都心方面へも『京王ライナー』で移動できる

ここまでは帰宅ラッシュ時間帯に利用できる『京王ライナー』をご紹介してきましたが、最後に都心への通勤・レジャーに利用できる『京王ライナー』を見てみましょう。こちらには『乗得区間』はなく、降車可能駅は終点・新宿のみとなっています。

京王線(京王八王子~新宿)

画像出典:京王電鉄

京王相模原線(橋本~新宿)

画像出典:京王電鉄

料金

画像出典:京王電鉄

座席指定券はどの駅から乗車しても410円です。

座席指定券の購入方法

Webでの購入方法:https://www.keio.co.jp/zasekishitei/ride/ticket/index.html

券売機での購入方法:https://www.keio.co.jp/zasekishitei/ride/ticket/vending_machines.html

ご覧の通り、京王線・京王相模原線の平日・土日祝日すべてにおいて『京王ライナー』が運行されています。朝から座って通勤できるというのは快適ですね。こちらもぜひご利用ください。



臨時の『京王ライナー』もある

京王線は高尾山の観光誘致へも力を入れており、臨時の『京王ライナー』が設定されるようです。

高尾山口 方面

画像出典:京王電鉄

始発~終点のノンストップは京王線初ではないでしょうか。

新宿 方面

画像出典:京王電鉄

降車は終点・新宿のみとなっています。『乗得区間』はありません。

運行日・時刻表

ホームページ等でご確認ください。https://www.keio.co.jp/zasekishitei/index_mt.html

料金

画像出典:京王電鉄

他の『京王ライナー』同様410円です。『高尾山きっぷ』についてはこちらをご覧ください。



まとめ

今回は改めて『京王ライナー』についてまとめました。基本的には座席指定券を購入して新宿から素直に『京王ライナー』を利用するのが好ましいのですが、毎回410円を追加負担するわけにもいきません。そんな時はここでお伝えした『乗得区間』を参考にしてもらえればと思います。他社路線でも似たような方法で移動することができます。鉄道各社の座席指定列車が新型コロナウイルス感染症対策に一役買うことは間違いないでしょう。

なお、新型コロナウイルス感染の影響を踏まえ、現在は『京王ライナー』のダイヤに一部変更が生じています。

コロナダイヤ

表示がされていない方はこちらをご覧ください。資料出典:京王電鉄

今すぐにではありませんが、思い渡る節があるので申し上げます。『MaaS』に感染症対策を取り入れた総合予約・決済サービスなども普及していきます。具体的にはバスやタクシーなどの利用も含めた『都度の条件下で最も感染症対策として充実している移動手段』など提案されるようになります。奇しくも新型コロナウイルスは『MaaS』に組み込まれる情報の一つとして認知されかけているのです。そういう意味では今回の『京王ライナー』を活用した移動手段は『MaaS』の一部を垣間見えるとしてもまだまだアナログ的であるとも言えるのです。

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