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捉え方は人それぞれ。『あおり運転』対策を
前ページで挙げた10の軽微な違反(一定の違反)…『あおり運転』こそしていなくても、やっちゃっている人は多いですよね?
『あおり運転』に該当するのか否かは警察の判断に委ねることになると思いますが、その際に有力な証拠となるのがドライブレコーダーで記録した映像です。変な話、『煽られたと感じる側』と『煽っているつもりはない側』との主張の対立も生じるでしょう。感じ方は人ぞれぞれなのです。

調査データ:中日新聞・JAF
実際に画像のような調査結果もあります。『あおり運転』の摘発件数は2016年で7,625件、さらにドライバーの二人に一人が『あおり運転』に遭ったことがあるそうです。
ミラーの見え方
少し話が逸れますが、実はタクシー会社や物流企業に対して「煽られた!」というクレームは今でも一定数寄せられていると言われています。運行管理者がドラレコでチェックしても「そうとは言えないと思うけど…」と困惑してしまうような案件も寄せられています。それにはいくつか理由があるのですが、要因の一つして挙げられるのがルームミラーとドアミラーの見え方(映り方)の違いです。参考程度に記載しておきます。
基本的には純正のルームミラーは『平面鏡』と言われるタイプが用いられていおり、後方視界を拡げたいという方向けに『凸面鏡』というタイプが市販されています。さらには最近ではリアカメラと連動したデジタルルームミラーも普及されています(個人的には慣れが必要なタイプだと感じました)。
平面鏡…『凸面鏡』タイプと比較すると見える範囲は限られるが、後方との距離感覚が掴みやすい
凸面鏡…『平面鏡』タイプと比較すると見える範囲は拡がるが視認物が小さく見える(遠くに見える)ので多少の慣れが必要
どちらが優れているという話ではないのですが、ドアミラー(サイドミラーの一種)は『凸面鏡』です。ドアミラーはなるべくミラー面積を小さくするために、しかし視界はなるべく広く映したいという都合で『凸面鏡』が用いられています。
つまり基本的には『平面鏡』と『凸面鏡』どちらも使用していることになるのですが、このギャップに慣れずにルームミラーを見た上で「煽られた!」と感じてしまう可能性もあるわけです。普通に考えればそんなことはないのですけどね…特に後方のトラックですと近くに見える傾向があるので「煽られた!」という声が挙がっているのかもしれません。
ドライブレコーダー・ステッカーの設置を
さて、嫌な世の中になってしまいましたが、ある程度の記録を残すことはとても重要だということを思い知らされています。また話が脱線してしまいますが、度を越えてしまうと本当に監視社会になってしまうかもしれません。そうはなってほしくはない。なのでここで踏みとどまることが大切だと思います。
また、『ヘルプネット』についても簡単に紹介します。
ルームミラー型ドライブレコーダー
デジタルルームミラーと同じく私には慣れが必要だと感じましたが、最近のドラレコはカメラによるスペースの占領を抑えるためにミラー型ドラレコが流行っているようです。確かにカメラが内蔵されているのでフロントガラス周りはスッキリしていていい感じです。これからドラレコを検討の方の参考にはなると思います。
また、ルームミラーそのものの視界性能を損なわないようにモニター照度など数々の調整を行っているとしています。モニターOFFで完全な全面ミラーとして使用できます。
ルームミラー型ドライブレコーダー QD-M101
価格:1,1600円(税込)
送料:全国一律無料
在庫:有り
バックカメラ型ドライブレコーダー
『あおり運転』などの影響もあり後方の映像を録画するドライブレコーダーも増えています。バックカメラと併用できるタイプなどあって損はないドライブレコーダーだと思います。また、『あおり運転』のきっかけは後方からの可能性も高いので備えあれば憂いなしでしょう。
ドライブレコーダー搭載 デジタルインテリジェントミラー QD-M301
価格:21,800円(税込)
送料:全国一律無料
在庫:要確認
ミラー型360度全方位ドライブレコーダー
こちらは趣向性の高いユニークなドラレコです。私もちょっとほしくなりましたw

最近流行り(?)の360度録画ができます

2モード撮影で可能ですが、バックカメラのような後方録画とは違います
ドライブ録画を投稿されている方にはもしかしたら面白い映像が撮れるかもしれません。楽しみながらの対策もアリかもしれませんね。
水平360度 録画 ミラー型ドライブレコーダー
価格:17,600円(税込)
送料:全国一律無料
在庫:有り
※バックカメラは別売り
あおり運転防止ステッカー
最近では車両のバックドアに録画していることを示すステッカーが貼られています。比較的低予算で購入できますのでオススメです。

どこかで見たことがあるような…ユニークなステッカーです
煽り運転防止ステッカー【ビデオヘッドさん】
価格:850円
在庫:有り
販売元:Creema
ヘルプネット
日産自動車では『SOSコール』と呼ばれ、2019年3月にフルモデルチェンジをした『デイズ』に軽自動車初採用ということで話題になりました。
『ヘルプネット』については以前に私のブログでも取り上げているのですが、『株式会社 日本緊急通報サービス』が事業展開をされている緊急通報サービスです。元々は一人での運転中に発生する急病や事故の際、オペレーターが代わりに救急車の手配などが行えるよう開発されたシステムですが、『あおり運転』発生時にも効果が期待できます。一人では何かと不安になるものです。そんな時にネット越しとはいえオペレーターが警察に通報してくれるなど、その時の安心感は計り知れません。
煽らない・煽られない運転を
最後に簡単に「煽らない・煽られない運転」をご紹介します。道交法を紹介しますが、基本的には余裕を持つこと・譲ってしまうこと…これに尽きます。
追い付かれた車両の義務
自転車を除く車両には、一般道や高速道路を含む自動車専用道路において、後方からの車両に追い付かれた場合はその進路を妨げてはならない(道路交通法第27条)とされています。最近では神奈川県の清川村で『10km/hおじさん』が話題になりましたが、あのおじさんは違反行為の常習だと言えます。
違反行為 | 反則金(普通車) |
違反点数 |
---|---|---|
追い付かれた車両の義務違反 | 6,000円 | 1点 |
・車両通行帯の無い道路(一車線の道路)で追いつかれた場合、出来る限り左端に寄り、道を譲るたまに議論に挙がるのは制限速度を超えている車両に対しても譲る必要があるのかというものですが、残念ながら制限速度を超えている車両に対して『道路交通法 第27条』にはどこにも記載がないので譲った方が無難です。当然そもそもが速度違反ではあるのですが…。
通行区分違反
片側2車線以上の道路では、原則として最右車線は『追越車線』に定められています。高速道路や自動車専用道路などでは『追越車線』と標識があますので多くのドライバーが見たことがあると思います。
その『追越車線』を約2㎞(諸説あり)程度、連続走行してしまうと『通行帯違反(道路交通法第20条)』として摘発されます。
違反行為 | 反則金(普通車) |
違反点数 |
---|---|---|
通行帯違反 | 6,000円 | 1点 |
実は一般道においても該当する道交法なのですが、右折の都合もあるので基本的には取り締まりの対象とはなっていないそうです。ちなみに首都高速には『追越車線』はありませんが『キープレフトの原則』は存在します。
最低速度違反
違反行為 | 反則金(普通車) |
違反点数 |
---|---|---|
最低速度違反 | 6,000円 | 1点 |
道路は適切な速度、周囲の流れに合わせて走行することが大切です。あまり大きな声では言えませんが、何から何まで制限速度を守って走れば安全・正しいとは思っていません。もちろんそれを非難するつもりもありません。
ところが『最低速度』については別です。これは守るべきもので、高速自動車国道や一部の自動車専用道路に指定されています。高速自動車国道での最低速度は50㎞/h(速度指定のない区間に限る)です。
これら3つの道交法は意外と意識されていないものです。自分が今どこを走り、どの程度の速度で走行していて、周囲にはどんなクルマが走っているかを絶えず確認することが大切です。私は一般道では信号 ~ 信号の間、高速などでは頻繁にミラーで周囲の状況確認を行いながら走行しています。これは『あおり運転』だけでなく、事故や違反の防止にもつながります。
結局は心で運転
煽られないための具体策としては、録画していることを示すステッカーを貼ることも十分効果的だと思いますが、それ以上に大切なのは余裕を持って運転すること。『余裕』とは運転の仕方もそうなのですが、日々の生活にも同じことが言えます。あらかじめ走行ルートを確認しておく、5分余裕を持って出発する…それだけでずいぶん運転の仕方が違う人もいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。少々長くなってしまいましたが、今回のブログをまとめると以下のようになります。
①『あおり運転』が厳罰化されたから改めて気を付けないとやべーぞ!
②『あおり運転』に巻き込まれた時のためにドラレコはあった方がよさそうだ!
③過剰な専門知識や運転技術は必要ないが、ほんのちょっとの知識に余裕を含ませ、結局は心で運転することが大事!
この3つをお持ち帰りいただければ幸いです。
もし『あおり運転』に遭遇してしまった時は安全な場所に停止をして即警察を呼んでください。決して車外に出てはいけません。同乗者がいる場合はみんなで協力を。緊急通報システムなどを備え付けているのなら有効活用してください。