クルマ

自動運転車両の運行エリアを考察する

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いつもご覧くださりありがとうございます。溝口将太です。

少し間が空きますが、Twitterでモビリティジャーナリストの森口将之さんのブログをご紹介しました。実は私は1年前、とあるスポットコンサルの依頼を受けた際に「自動運転をビジネスとして展開するならどこがいいと思う?」という意見を求められました。私はその場で「港北ニュータウンと多摩ニュータウンが適切だと考えます」と答えました。

今回はなぜ私が自動運転車両の運行にあたり、港北ニュータウンと多摩ニュータウンを勧めるのかをまとめたいと思います。

なお、今回の考察の主役である自動運転車両の大きさは、バスクラスではなく一般車のハイエースクラスの大きさを想定しています。



港北ニュータウンで育ち、多摩ニュータウンでも過ごした

個人的な話です恐縮ですが、私は約9歳の頃に港北ニュータウンに越してきました。ですので港北ニュータウンの開発の変遷を間近で見てきました。

今でこそショッピングモールや百貨店、レジャー施設が並ぶセンター南・センター北エリアですが、私が子供のころはなーんにもありませんでした。何もというのは大袈裟かもしれませんが、圧倒的に空き地が多く、ドラクエごっこをして遊んでいた記憶もあります。

それでも元々の開発計画が具体化していたのでしょう。道路は当時からとても広くそれは今地元に訪れても昔と変わらない部分でもあります。今でも新しい道路を作っていますが、基本形はほぼ完成していたと言えます。

そして大学時代は多摩ニュータウンに通っていたので、港北ニュータウンと多摩ニュータウンの共通した部分もすぐに見つけることができました。それはやはり道路の広さ、走りやすさ、接続などの利便性に優れていることでした。同時に違いもすぐに気が付くことができました。その点もお話したいと思います。



港北ニュータウン

まずは港北ニュータウンから簡単に見ていきましょう。港北ニュータウンは私が育った街なので街の変化の流れはよくわかっているつもりです。実家が港北ニュータウンにあるのでたまに立ち寄ることもあります。

「港北ニュータウンってどこ?」と思われていると思いますのでエリアからご紹介しましょう。

参考出典:横浜市

地図上の位置関係としては、横浜市都心部から北北西へ約12㎞、東京都心部から南西へ約25㎞の地点に位置しています。「港北」という名を冠するものの、1994年11月6日、行政区再編により都筑区(と青葉区)が誕生。以降は都筑区を中心とするエリアになっています。

緑区や青葉区に入ることになりますが、JR横浜線の中山駅、鴨居駅。東急田園都市線の江田駅、市ヶ尾駅、藤が丘駅。東名高速の横浜青葉ICなどに囲まれているのが特徴です。都筑区内では横浜市営地下鉄、第三京浜都筑ICなど、市営バスや東急バスと合わせると交通面では充実しているエリアと言えます。

ただ、住まいの場所にもよりますが、それぞれの駅に行くにはバスやクルマの利用が推奨されるなど、実は不便なところもあります。私はバス代を浮かすために30分以上歩いていました(笑)

港北区に位置する新横浜駅にもアクセス良好です。

その後も横浜市営地下鉄グリーンラインの開通や現在も建設中の首都高速(横浜環状北西線)など、まだまだ進化を続けているニュータウンです。この流れは噂話を含めれば当分続きます。



人口減少とは無縁のエリア

将来の人口の減少が嘆かれている日本ですが、港北ニュータウンに絞ればしばらくは人口減少とは無縁と言えそうです。

以下は繊研新聞電子版の引用になりますが、

横浜市の人口は約370万人。人口推計からは、2010年を100.0とすると、2015年101.7、2020年101.7にピークを迎え、その後2025年100.7、2030年99.0、2035年96.7、2040年94.0と減少するとされる(日本の地域別将来推計人口 平成25年3月推計)。

それに対し、港北ニュータウンを中心とする都筑区は2010年100.0に対し、2040年125.2と人口が増加する。年少人口も横浜市2040年68.7に対し都筑区87.3、生産年齢人口横浜市77.0に対し都筑区105.6と全国的に見ても比較的若い世代の人口は維持される。

ただし、65歳以上人口は2040年横浜市142.7に対し都筑区274.3、同様に75歳以上人口(再掲)横浜市209.4に対し都筑区321.3と65歳以上人口の増加率は全国的にみても極端に高い。2040年までに増える総人口51千人よりも60歳以上人口の増加53千人の方が多いからエリア内の年齢構成の変化は大きい(ただし、それでも65歳人口率は全国平均よりも低い)。

参考出典:繊研新聞電子版

特に若い世代の人口が維持されるところにご注目いただきたいのですが、私はこれを肌身を持って実感しています。

例えば、私の母校は川和東小学校という小学校です。1994年(平成6年)に設立された小学校で私は4年生の時に編入しましたが、当時は700人に満たない児童数が現在では1000人前後にまで増えています。4クラスだった私の時代も10コ離れた弟の時代は6クラスでしたので、当時は他の地域からの引っ越しが目立っていました。見事に定着したのでしょう。



道が広く自動車ディーラーが多い

 港北ニュータウンの幹線道路は片側2車線以上で中央分離帯も設けられているのが特徴です。

また、電線などのライフラインが地下埋没タイプとなっているので、港北ニュータウンとの境目も比較的簡単に実感できることができます。

こちらは横浜上麻生道路という横浜市内で見ても主要な道路(主要地方道)ですが、ギリギリ港北ニュータウンエリアから外れているために片側1車線で電柱も道路上に立ち並んでいます。バスの本数も多く歩行者には少々危険な場所です。

自動車ディーラー数ですが、港北ニュータウンのとあるエリアは自動車ディーラーの数がエリア面積比較においては全国ナンバー1だそうです。この道路環境とディーラー数、そして意外とバスの利用が必要である(バスはかなり混雑している)ことから、自動運転車両の運行地域としては適しているのではないかという主張でした。

その理由ですが、確かに自動運転レベル4以上は車内にドライバーを必要としないことから人件費の削減に大きな期待が持てるのですが、クルマも消耗品です。ましてや高度なシステムが積まれているわけですから日々のメンテナンスが最重要項目として挙げられるずです。

そして保管場所です。24時間常に走り回るわけにもいきません。ガソリン車ならば給油を、EVならば給電が必要です。

これらを要することから、少なくとも既存の施設を活用するのならば自動車ディーラーの存在は必要不可欠になるのではないかと考えているからです。



多摩ニュータウン

続いて多摩ニュータウンです。多摩ニュータウンは東京都の西部地域である稲城・多摩・八王子・町田の4市にまたがる、面積約2,884haの地図上で見るとかなり細長い区域で計画された大規模な住宅地エリアです。

参考出典:新都市センター株式会社

中心駅は小田急線・京王線・そして多摩都市モノレールの3線が接続する多摩センター駅でしょう。新宿副都心へのアクセスは非常に良好で、時々、小田急線VS京王線の特集が鉄道雑誌で組まれると自然と目が向いてしまいます。

現在は小田急線(小田急多摩線)内にロマンスカーは走らなくなりましたが、乗り換えこそ発生するものの代々木上原で東京メトロ千代田線と相互直通運転を行っているので都心へのアクセスも便利です。

また、横浜市営地下鉄があざみ野から新百合ヶ丘まで延伸されることが決まりました。奇しくも港北ニュータウンと多摩ニュータウンが乗り換えこそあるものの鉄道で結ばれることになります(実は横浜と多摩を結ぶアクセスは鉄道、道路どちらも利便性に欠けるものでした)。

京王線(京王相模原線)は京王ライナーの運行を開始したことにより着席が保障されながらの移動が可能となりました。都営新宿線とも相互直通運転を行っているので場合によってはこちらの方が有効な方も多いでしょう。

京王相模原線の終着駅・橋本にはリニア中央新幹線の駅ができる予定となっています。

高速道路は多摩ニュータウンエリアではないのですが、中央道の稲城ICや国立府中ICが最寄となっています。地図上から判断するに聖蹟桜ヶ丘も多摩ニュータウンエリアではないようです。



高齢化が顕著なニュータウン

多摩ニュータウンでよく言われることですが、その歴史が古く、開発手続きまで遡ると1963年であることがわかります。

そのため現在は高齢化都市と言われています。これは住まいである建物もそうですが人も同様です。これは同時に多摩ニュータウンが最も活性化された1990年代後半以降、若い世代の定着と誘致があまりうまく機能をしていなかったのでしょう。

2000年代に入ると21万に及ぶ人口の16%が高齢者が占めるという状況になり、私が通学していた2000年代後半は確かに高齢化を感じさせるものだったのは今でも覚えています。

ご覧の通りニュータウンらしい整備された道路ですがどこか寂しさを感じます。また、実際に4年間を過ごしたからこそ言えるのですが、坂や階段がかなり多いです。高齢者の方にとっての移動にはかなりの不自由さを強いられているでしょう。循環バスも運行されていますが、果たして十分と言えるのでしょうか?

しかし悪いところばかりではありません。多摩ニュータウンは学生、特に大学生は多いという印象です。上京して暮らしている学生も実は多いのではないでしょうか。彼らの力を借りれば何かしらの魅力を構築・発信できるのではないかと考えています。

道路はニュータウンなので綺麗に整備されています。大規模住宅地ですので自動車ディーラーも港北ニュータウン同様それなりに点在しています。



だからこその自動運転技術の活用を

ざっとではありますが港北ニュータウンと多摩ニュータウンの特徴をお伝えしました。この二つのエリアで自動運転の運行を行ってみてはどうかという提案をさせて頂きましたが、以下にまとめたいと思います。


港北ニュータウン

・若い世代が多く、最新技術への興味関心は高いと思われる

・東京や横浜といった大都市に勤務する方が多いため流行の発信者としても最適。常に意見を集めてアップデートなどのフィードバックも迅速に行える

・道路整備が行き届いているため事故のリスクは低い。ディーラー数も多いので整備・点検なども行える


多摩ニュータウン

・若者がそれなりに多いので、話題の発信者は存在する

・東京(新宿)方面へ勤務する方が多いため流行の発信者としても最適。常に意見を集めてアップデートなどのフィードバックも迅速に行える

・高齢者が多いので高齢者支援の一環としてそれなりの説得力があるのではないか

・道路整備が行き届いているため事故のリスクは低い。ディーラー数も多いので整備・点検なども行える


東京都心

ここまでが私が両ニュータウンで自動運転車両の運行を行えばいいのではないかと提案した理由です。しかしもう一点主張をさせて頂きたいのですが、データ収集や実証実験は東京都心でも行うべきです。

東京都心はクルマも人も自転車も行き交う超危険区域です。だからこそなのですが、この危険区域での運行が前提となるデータ収集や開発ができれば、それだけハイレベルなシステムが実装できると考えているからです。

2020年の夏までには高速道路における自動運転(レベル3に該当)の活用が認められる方針です。しかし私の予想では特にオリンピック開催エリアでのレベル4の検証・実装が行われるのではないかと見ています。むしろ行うべきです。

ただ、オリンピックは一過性のものです。長期的スパンで見据えた時、メインエリアとしてどこで…と考えた場合、やはり港北ニュータウンと多摩ニュータウンは最適なエリアとなるのではないかと今でも考えています。

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